「…ひっ…いっ…いやだ…」
 茶色の髪の幼子が恐怖に顔を引きつらせる。
 「…なぜ…v…なぜこんなモノがあるのでしょウ…v…」
 ゆっくりと歩み寄ってくる目の前の異形の存在に…

 そして彼は…子供の左手を握ると、暫し無言で凝視する。

 ―赤黒く奇怪な『左手』を…忌々しげに…

 「……ネェ…?v…アレン…v…」
 暫し『左手』を凝視した後彼はにっこりと…けれどどこか剣呑な笑みを浮かべて子供に呼び掛ける。
 「…ひっ!」
 その剣呑な笑みを見て、彼が現れてからずっと恐怖に震えていた子供の恐怖はより増し、子供は恐慌状態を来す。
 恐慌状態に陥った『アレン』と呼ばれたその子供は、涙をボロボロと零れさせながら『イヤイヤ』となんとか逃れようとするが、結局逃れられず…

 ―そして…
 
 「…やっ…!…ヤダーッ…!!…」

 …その空間に子供の甲高い悲鳴が上がった。


 
―偽る者のその苦悩― 


 ―シャカシャカシャカ…
 鏡を見ながら白髪の少年が歯磨きをする。
 「おっ!アレンじゃん!おはよー」
 歯磨きをする少年・アレンの背後から不意にそう声が掛けられる。
 「…ファビ…オアヨウゴザイマフ…」
 歯を磨きながらアレンは背後を振り仰ぎそう言う。
 「…なんだよお前久し振りに会うってのに眠そうだなー。帰ってきたのいつだよ、今朝か?」
 ちょっと言葉の怪しいアレンのその顔色と様子にファビ…もといラビはそう問い掛け…
 「…それともよっぽど大変な『任務』だったん?ファインダー部隊も大変だからなー」
 そう続ける。
 ラビがそう言う間もアレンはガラガラとうがいをし口を漱ぐと…
 「…いえ任務自体はいつもと大して…昨日の昼には帰ってきましたし…でもなんか夢見が悪くてあんまり寝られなかったんです…」
 ラビの言葉にアレンは首を左右に振りそう告げる。
 「…フーン…そっか…」
 アレンの答えを聞きながら、ラビもまた隣で歯を磨き口を漱ぎ口中の水を吐き出すとそう短く答え…
 「…所でさアレン、オレ前から気になってたんだけど…」
 そうラビは話を切り出す。
 
 ―教団入団以来の『疑問』の答えを得ようと…

 「アレンってなんでファインダー部隊に…否それより教団に入団したん?確かまだ15だろ?」
 探るような眼差しでラビはアレンを見つめそう問い掛ける。

 ―ファインダー部隊…否アレンは現在『教団』で最年少なのだ…
 …ファインダーはエクソシストのように強制ではない。
 …なのに…『エクソシストでもないのに』と…そうラビはずっと『疑問』に思っていた。

 そしてラビの問いにアレンは『ああ成る程』と思う。

 ラビが『アレン』と二人になる機会を何とか造ろうとしていた事には気が付いていた。『たぶん何か話でもある』んだろうとも…
 そのラビの様子がアレンは気になった。ラビは歳も近いし良い友人の一人だ。『自分』は彼に色々なことを隠しているけれどそれでも彼を友人だと思う気持ちに嘘はない。その友人が時折なにか物言いたげな目をして『自分』を見ている事に気付き、だからアレンは彼と『二人で話す機会』を造ろうと思った。

 …或いは…何一つラビに『真実(ほんとう)』を話す事は出来ないかも知れないとそう思いつつも…それでもと…

 そしてだからブックマンが任務で(珍しいことに一人で)出掛けている事を知って、今日は出来る限り一人で過ごそうと考え、その為にいつも一緒にいる『チーム』のメンバーと別行動していた。

 ―そして問われた『問い』の内容は…
 …予想通り…『アレン』が『真実(ほんとう)』を教えられない『内容』だった。

 ―だから…
 …アレンは慎重に言葉を選んで語る。

 …『本当』と『嘘』が入り混じった…『答える事』のできる『答え』を…

 「…ラビ…僕…親の顔を知らないんです…」
 「…え…?…」
 ポツリと呟いたアレンの言葉にラビが目を見開く。

 「…でもそんな僕でも愛して育ててくれた人がいて…僕は…彼を本当の父のように思っていました…」
 目を見開いてアレンを見つめるラビを余所に、アレンは淡々と語る…過去形で…

 「…アレン…過去形…」
 アレンが『過去形』で語ったことに気付いたラビの口から…零れるようにそう漏れる…

 「……ええ…でも勘違いしないで下さい…僕はいまでも彼を愛してる…ただ…」
 頷いてそう告げると…アレンは『ただ』と言い置いて…
 「…彼が生きてるのかどうか…それが解らなくて…僕は一人になってしまった…だから…ここに来たんです…この『黒の教団』に…養父の手掛かりが欲しくて…彼がもし生きてるなら助け出したくて…」
 そうアレンは淡々と…けれど切々と告げる。

 「…そうだったんさ…悪ィそんな事情があったなんてな…」
 アレンの言葉にラビは気の毒そうにアレンを見つめつつそう謝り…
 「…けどなんで『教団』に?手掛かりってなんでさ?…もしかしてアレンの親父さん教団の関係者だったん?」
 謝りつつも、ラビはやはりまだ気になったので、『悪いついで』だと開き直って己が好奇心のままそう問い掛ける。

 「…いえ違います…あの…ラビ…僕さっき養父(ちち)が『生きてるかどうか解らない』って言いましたよね…それで『生きてるなら助け出したい』って…」
 「…?…あ…ああ…」
 ラビの問いに首を横に振り否定したアレンが、僅かに声を顰めて言った言葉に、ラビは戸惑い混じりの相槌を打つ。

 「……僕は…実は…子供の頃から人と違う『特別な力』があったんです。そしてその『力』のために千年伯爵に狙われ…養父は僕を守る為に…囮になって伯爵に…それからずっと消息が掴めなくて…伯爵から逃げることができたのか、逆に掴まったのか…解らなくて…だから…教団なら…僕の『能力』も活かせるし、養父のことも解るかもって…伯爵から…逃げるだけじゃいけないって思ったんです…」
 「…なっ!…………そっかそんな事情があったんか…」
 切なげな表情で語ったアレンの『事情』を聞いてラビは目を見開き…しかしホンの僅かな沈黙の後にガリガリと頭を掻いて溜め息を吐き…
 「…にしてもアレン、『特別な力』って一体なんさ?お前エクソシストじゃないしなんか特技なんかあったけ?」
 アレンが語った『特別な力』と言う言葉に疑問を抱きラビはそう問う。
 「…誰にも内緒ですよ。僕の『力』のことは極秘事項なんです。何しろ…『力』の『正体』が良く解らない上に、伯爵に狙われていますから…」
 ラビの問いに、アレンは心持ち声を潜めてそう告げる。

 「解ったさ」
 アレンの真剣な言葉にラビはゴクリと生唾を呑み込むとそう頷き…
 「…僕は…子供の頃から変なモノが視えたんです」
 頷いたラビにアレンは告げる。
 「…?…変なモノ?」
 「はい…子供の頃は『それ』がなんなのか解らなかったんですけど…AKUMAの…『魂』です」
 鸚鵡返しに問うたラビにアレンは頷くとそう答える。

 「なっ!AKUMAの魂だっ…」
 「シー!ラビ!声が大きいです!」
 アレンの言葉に目を見開き、驚きに声を上げたラビの口をアレンは慌てて塞ぎそう小声で言うと、アレンはラビの口を押さえていた右手を下ろす。

 「…わっ…わり…でも…それ…マジか?」
 口を塞がれアレンに小声で注意され、最初にアレンが言った『極秘事項』と言う言葉を思い出し、ラビはバツが悪そうな表情(かお)で謝った後、改めて『本当か』と問う。 
 「…はい…それで僕が…『AKUMAの魂』が視えるって判って…教団の人達がファインダーになるようにって…それで僕ファインダー部隊に入ったんです…役に立てるって言われて…」
 「…そっか…だからお前まだガキだったのにファインダーなんかになったんか…でも…『力の正体』が解らないって言ったけど…それイノセンスじゃないんさ?ヘブラスカには診て貰ったんか?」
 ラビの問いに頷いたアレンに、ラビは『成る程』と思いつつそう問い掛ける。

 「…ええ…ヘブラスカには最初に…でもヘブラスカも解らないって…少なくとも僕の『目』は寄生型のイノセンスなんかじゃないって…そう言ってました…」
 「……そっか…そうだったんか…」
 ラビの問いにそう答えたアレンにラビは何事か考えているような様子でそう呟くと…
 「…解った。ありがとな。そんで悪かったな辛いこと話させちまって…じゃ!アレン!オレ行くトコあるから!」
 そう礼を言った後、謝ると軽く片手を振ってラビは洗面所を後にした。

 ―タッ!…
 ラビが洗面所を出て、アレンの耳に入ったのは床を蹴る音。ラビがどこかへと駆けだして行った音。
 「……コムイさんの所にでも向かったのかな…」
 その遠ざかっていくラビの靴音を聴いてアレンはそう言うと…
 「…ごめんね…ラビ…」
 小さく微かな声でポツリと呟くと、アレンもまたすぐに洗面所を出て行った。

 ―そして数分後・司令室前…

 「コムイ、アレンの『目の力』ってホントにイノセンスじゃないんさ?」
 白い光沢を放つマントを身に纏い、仮面を付けた『人物』が、司令室の前まで来た時『その言葉』が『彼』の耳に入った。
 『彼』は『それ』に眉を顰めると憮然とした様子で扉を開けて中へ入る。

 『!?』
 唐突に開いた扉にコムイとラビは目を瞠り慌てて振り返る。

 「…げ…元帥…もしかして聞こえてましたか…?…」
 部屋へと入ってきたその人物が『誰』なのかに気が付きコムイは内心でホッと胸を撫で下ろしつつ恐る恐ると言った感じで訊く。
 「…ノックも無しに済みません室長…話が聞こえましたので…」
 仮面の『元帥』は頷き、コムイの方を見てそう答えると…
 「…ラビ…どこで聞いたのかは問いませんが、『そのこと』は『極秘事項』です。その話をするのならもう少し声量を落とした方が良いですよ」
 今度はラビの方を向いてそう告げた。
 「…あ…はい…」
 人が入って来た事に一瞬焦ったラビは、元帥のその言葉にホッとしてそう答える。
 「…それでラビ。イノセンスかどうかと訊いていましたよね?」
 「…え?…あ…はい。…ホントにイノセンスじゃないんですか?あいつは…ヘブラスカが解らないって言ったってそう言ってたさ。でもそれは『イノセンスじゃない』と言った訳でもないんさ!もしかしてあいつ…」
 頷いたラビに元帥が問うた言葉にラビは頷くと、さっき元帥に指摘された事を注意し、声の大きさに注意しつつ、更に『誰か』に万が一聴かれても大丈夫なように『聴かれてはマズそうな内容』は口にしないように留意しつつ、ラビはコムイに訊こうとしていた『疑問』を口にした。
 そしてラビが、その自身が抱いた『可能性』について口にしかけた時、サッと元帥は片手を上げてラビの言葉を制すると…
 「…ラビ。『彼』はエクソシストではありません。ファインダーです。確かに『彼』の『能力』が仮にイノセンスのもたらすものであったとしたなら、『彼』がエクソシストとなり共に『任務』に赴き戦う事が出来れば同道したエクソシスト達は、AKUMAに対し先手を取れる。だからラビ、キミが期待する気持ちは良く解ります。ですが『彼』は現実にエクソシストでは…」
 …ないのです。そう元帥が言い掛けた時だった。
 「…が…う…」
 俯き、プルプルと震えながらラビが小声で『違う』と言った。

 「…違うっ!…オレはっ…そんなつもりじゃ…!…」
 そして叫んだ。今度は声を荒げて…

 「……フー…ラビ…キミの気持ちはどうあれ…さっき『僕』が語った事は…『彼の能力』について知れば恐らく多くのエクソシストが程度の差はあれど考えることなんです…そして恐らく『彼』自身も…だからもう『このこと』は二度と話題に出してはいけない。…理由は…解りますよね?」
 声を荒げて叫んだラビに、元帥は『フー』と嘆息と吐きそう語った上で、言い聞かせるようにそう告げる。
 
 ―『機密』だからと言うだけではなく、『彼』のためにと…

 「…げ…げん…すい…」
 その元帥の言葉にラビは瞠目し…
 「…解ったさ…」
 悄然とそう答えると項垂れてラビは司令室を出て行った。
 
 「…………行ったみたいですね…」
 暫しの沈黙の後『元帥』はそう言って、その沈黙を破る。
 
 ―『仮面』の下で瞑目し、遠ざかって行ったラビの足音を聴いて…もう『自分達の話』は聴こえないと確信して…

 「……どうしてラビに『キミの目』の事を話したんだい?『アレンくん』」
 『元帥』の『言葉』に溜め息を吐いてコムイは、そう『元帥』に問い掛ける。
 
 ―そう『アレン』と…

 そのコムイの問い掛けに…扉越しにラビの去って行った方を見つめていた『元帥』がゆっくりと振り返り、その顔に付けていた不思議な光沢を放つ『仮面』に手を掛け、顔から外して胸元にぶら下げる。 

 …そうして露わになった顔は…間違いなく先程までの話題の主『アレン・ウォーカー』その人だった。

 「…ラビは…僕を心配してくれてました…『何で子供の僕がファインダーになったのか』って…『ファインダーなんて子供のする事じゃない』って…入団当時まだ10才ほどだった僕が何でって気にしてくれてたんです。だから…全部は話せなくてもって…」
 コムイの問いに、切なげな表情(かお)でアレンはつとつとと話す。

 ―『嬉しかったから』と…
 「…ラビは『ブックマン』なのに…そうやって気にしてくれることが嬉しかったんです…本当に…」と…

 ―そして「だから」とアレンは言い置いて続ける…
 「…せめて…『大元帥が僕をファインダー部隊に所属させた理由』だけでもと…喩え『それ』が…『書類上』だけの『表向き』の『理由』でもと…」
 「…そう…」
 アレンの哀しげな、申し訳なさそうな表情と言葉に、コムイは目を伏せて呟き…
 「…でもアレンくん。『それ』は『大元帥の決定』で、別にキミが悪い訳じゃない。キミは…『アレン・ウォーカー』は『エクソシスト』になれない。なることが許されない『適合者』だと『大元帥が決定』した。…『表向き』ファインダーになったのも、その『左手のイノセンス』と素顔を隠し通し、『クラウン』と言う名で『エクソシスト』になったのも…『寄生型』であるイノセンスを『装備型』のように装い続けているのだって…全部『大元帥の命令』で…逆らうことは許されなかったんだ…だから…もう…キミが気に病むことは…」
 …ないんだ…とそう告げ掛けたコムイの言葉を「でもっ!」とアレンが遮る。

 「…でもっ!コムイさんっ!僕がっ!もし僕が『普通のエクソシスト』になってみんなと一緒に『任務』に行けてたらっ…」
 「クラウン元帥」
 「…あっ…済みません…もう言わないって言ったのに…」
 コムイの言葉を遮って思わず叫んだアレンに、コムイは落ち着かせるようにその肩に両手を置き、敢えて『クラウン』と…その『元帥』としての『名前』で呼ぶと、アレンはハッと目を見開きそして申し訳なさそうに言う。

 「…フー…やっぱりキミまだ気にしてたんだね…」
 その申し訳なさそうなアレンの様子に、コムイは「フー」と息を吐き出してそう呟く。

 「…当然ですよ…だって…幾ら『臨界者』でも…僕は『正式には元帥としての任務は行なってない』んです。ただ『通常の任務』を大元帥が付けた護衛役の『鴉』としているだけ…大元帥の命令で『基本的に『単独任務』を義務付けられている』からですけど…その『任務』は、僕だけは他の元帥と違って、コムイさんから『任務』を渡されてる。滅多に大元帥からの『任務』なんて無い。『元帥』なんて…『単独任務』を誤魔化すための名ばかりの『称号』じゃないですか…」
 そうして呟いたコムイの言葉に、アレンは悄然と項垂れてそう力無く呟く。

 「…名ばかりの称号だなんて…確かにキミは他の元帥のように不明イノセンスの適合者捜しはしてない。他の元帥のいない時、一人で長期間教団を離れること自体許されていない。でもそれはキミの実力が満たないからじゃない。キミが『伯爵に狙われているから』だ。キミの『イノセンス』が『少し特殊』だから…『ハートの可能性』のある『適合者』だから、だから大元帥達はキミに関しては『特別な扱い』を決定した。そしてその為にキミは通常全ての元帥に課せられる『適合者捜しの任務』をしてないし『長期に及んで教団から離れ単独で行う任務』もキミには与えられない。でもキミは教団を『長期間離れない任務』や『他の元帥との合同の任務』は行っている。キミは立派に元帥の『任務』を果たしている。決して名ばかりの元帥なんかじゃないよ、クラウンくん」
 項垂れるアレンを気の毒そうに見遣りコムイはそう告げる。
 「…大体キミが『こんな面倒な立場』になったのは『ハートの可能性』のある『適合者』である『アレン』と言う子供を伯爵が捜しているとか…幼い頃に一度伯爵に囚われ、何度もイノセンスを壊され、その度再生したとか…そのキミをクロス元帥とキミのお養父さんが伯爵の手元から助け出して育て、伯爵に見付かり掛けて教団に隠す為に連れてきた。な〜んてクロス元帥が大元帥に報告したからで、別にキミが頼んだわけでも何でもなくて、むしろクロスの要請だったんだから、悪いのは滅茶苦茶な命令ばっかり出してくる大元帥とクロスのヤツだよ!そうだよ!キミは気にすることないんだ!」
 コムイは腕を振り上げてそう言うと最後に「ネv」とアレンにウインクし…

 ―そしてすぐに真面目な顔に戻ると…「それに」と言い置き…  

 「…キミが普通のエクソシストだったら…臨界者のキミは、普通の元帥として、大元帥の命令で世界中飛び回って結局みんなと任務なんてさせて貰えない。結局状況は大して変わらないよ」
 アレンを真っ直ぐに見つめコムイはそう告げる。
 「……そう…かも知れませんね…」
 そしてコムイの言葉に…アレンは哀しげに目を伏せてそう呟くとアレンは外していた仮面を付け直し…
 「……済みませんでした…コムイさん…僕が勝手なコトした所為で…余計な時間を使わせてしまって…」
 そう言って扉を開け…「それじゃあ」と言って軽く頭を下げるとアレンは司令室を出た。

 ―そして…
 「…結局…僕の欺瞞なのかもな…」
 司令室の扉に背を預け、暫し凭れた後…そうポツリと呟き『クラウン元帥』はその場を立ち去った。

                                  ―終わり―

 ―あとがき―
 どうもRINです。またなんだか長くなってしまいました(代わりに出来るだけ作中で設定の説明を行いましたが…不足分は後で補足したいと思います)

 今回のフリーのコンセプトは元帥ノアレでした。
 フリーなので1話限りで終わらせられるようにしました。
 設定はこのフリー用に1から考えた物です(…ただ考えている途中でかなり事細かく細部まで設定を考えてしまったので、またその内何かの拍子に同設定で話を書くこともあるかも知れませんが…苦笑…)

 それでは下記に設定の補足を書きたいと思います。

 ―設定及び本文補足事項―
 
 『元帥ノアレ』
 最近はデフォでノアレなことが判明したアレンが、ノアだけど元帥をやっていると言う捏造設定話全般の事で、『14番目』の事が判明する前に考えたノアレ元帥の呼称なので、ノアレの設定は原作とは大いに違い捏造だらけ…(オリジ捏造ノアレと呼んでます)
 ちなみにノアレの設定が原作(JC17巻段階が基本)と大差ないモノを元帥ノアレ(『14番目』関連ネタ)として一応の区別をしています。

 今回はフリー用に考えた最新設定なのですが、『元帥ノアレ』と言う区分で書きましたので、設定はオリジ捏造ノアレな元帥です。

 『アレン・ウォーカー』
 今回の話ではアレンはエクソシストではなく、表向きはファインダー、実際は大元帥の命令で本名を伏せて元帥をやっている。
 この設定では捨て子ではなく、気が付いたら伯爵の所にいて何度もイノセンスを壊され、世話係だったマナが逃がしてくれたと言う設定。
 何度も再生しているイノセンスと伯爵に囚われ執拗に狙われている事から大元帥からは『ハートの可能性』有りと思われている。
 
 …実はノアでマナもノア、裏切ったマナに一部記憶を捏造されている。その為自分がノアであることを知らない。冒頭はアレンの夢…
 ちなみにマナをAKUMAにしていないので『AKUMAの魂』が視えるのは『呪い』ではない。

 『マナ・ウォーカー』
 この話の中では裏切りノアはマナ。
 伯爵に囚われていた頃のアレンの世話係で後の養父…(とアレンは思っている)
 クロスとは敵味方を超えて友人になった。

 『14番目』のノアの設定が大いに違う。

 『クラウン元帥』
 10才で教団に入団し、異例の速さで元帥になった最年少の元帥。
 常にイノセンスの一部という仮面とマントのフードを身につけている為、一般的には素顔がまったく知られていない。
 何故か『鴉』部隊を従えている。

 正体を知っているのは元帥とブックマンと鴉と中央庁と教団の幹部のみ。

 ※最後に… 
 この話は拙いながらもフリーでございます。お目汚しな駄文ではございますがフリーですので、もし欲しいという奇特な方おられましたら、この様な駄文でも宜しければどうぞご自由にお持ち帰り下さい。

 ちなみにお持ち帰りの際には、『螺旋の館』の名と『RIN』の名前を書き添えて下さい。
 そして二次配布はしないで下さい。

 それで…サイトへのお持ち帰りをして下さる方…どうしてもとは言いませんが…掲示板にカキコ頂ければとても嬉しく思います。

                             ―それではまたの機会に―RIN―

―ブラウザの戻るでお帰り下さいm(_ _)m 

 ―著作権はRINが有しますm(_ _)m

  
 ※申し訳ありません。『本文中』にミスを発見、修正致しました。【2010年8月13日(PM)】

 申し訳ありませんが、上記日付より前に『お持ち帰り』下さった奇特な方いらっしゃいましたら、お手数ですが『本文部』のみコピペし直して下さい。
 申し訳ないですが、どうぞ宜しくお願い致します。

 …あう…『三度目の正直』ならず…『二度あることは…』になってしまいました…
 …大分見直したのに…うぅ(T_T)

 …途中の数行が抜けてました。本当に申し訳ありませんでした<(_ _)>

                                ―螺旋の館・管理人―RIN―

 ※申し訳ありません。誤字がありました、修正致しました<(_ _)>【2010年9月10日(AM)】

 本編タイトルより下の本文中、上から12行目と本編下から10行目の『大して』という部分です。

 別にRINが誤字してるだけ(と言うか漢字の変換ミスだったので)で読む分には意味が通らないとかそう言うわけではないので既に『お持ち帰り』下さった御方おられましても無理に直さなくても良いです。

 どうも本当に済みません申し訳ありません<(_ _)>

 …誤字なんかするくらいならフリーだなんて言って配布するなと怒られそうですね…(アウ…その通りだと思います…でも多分今後も懲りずにまた書くと思います…済みません…)


                                ―螺旋の館・管理人―RIN―