―…『苦悩』に満ちた『アレン』の『表情(かお)』…

 …『人間』を『同じ』だと思ってるから…そんな『表情(かお)』をすることになるんだ…


 
ロードの不満―7― 


 …アレン…なんで…?…なんでそんなヤツラをそんな必死で守ろうとするの…?…

 …なんで…僕のことを…そんな苦しそうに睨むの…?…

 …『…敵なのに憎めない…憎みきれない…どうしてだろう…』…そういう顔…
 …当然だよ…アレン…だって僕等は『敵』じゃない…
 …絶対にアレンを裏切ったりしない『家族』…
 …なのに…どうして…?…
 …本当は…解る筈なんだ…識ってる筈なんだ…感じてる筈なんだ…僕がノア…『長子』なんだってこと…だって…『アレン』は…『ノア』なんだから…

 …あー…もう…いやだ…
 …耐えられない…
 …千年公は…駄目だって言ったけど…

 …やっぱり嫌だよ…
 …もう…忘れられててもいい…
 …無理矢理にでも…『家』に…
 ―そこまで考えた時だった…
 《…駄目ですヨvロードv…》
 !
 《…千年公!?なんでっ!?いいじゃない!僕ヤダよ!…》
 《…駄目でスvいまのアレンは…悲しいですが我々を『敵』だと思っていまスv…そんな状態で無理矢理連れ戻せばどうなるか…知らないわけでは無いでしょウv…ロードv…》
 《…うっ…それはっ…知ってるけど…》
 《…我輩は…二度とアレンを失いたくなイv…そうなる危険を冒したくはないのでスv…》
 《…っで…でも…あいつらの所にいたら結局…そう遠くない内に…アレンはっ…》
 《…そうですネv…だから…そうなる前にアレンに思いだして貰うのでスv…》
 《…それならいまっ!…》
 《…いまは無理でスv解っているのでしょウ?vロードv…》
 《…うっ…》
 《…ロードv…》
 《…はい…千年公…》
 《…イイコですネv…》
 …その『言葉』を最後に…送信は切れた…
 
 …腹立ち紛れに…僕は…すぐそこにいたアクマを自爆させた…

                                            ―続く―