ウェブ拍手御礼駄文―その12(スレナル=S・Dシリーズ)

 
―新年ご挨拶バージョン―ツイナ(スレナル)とカカシ


 「ナ〜ルトvv新年明けましておめでとうv呼んでくれてアリガトウvナルトの方から誘ってくれるなんてセンセvカンゲ…!わっ!」
 シュッ!グサッ!
 そんな音をたててカカシの左腕を掠め地面に突き刺さった『ソレ』を見て…カカシは真っ青になっていた…
 …何故なら…振り向いたカカシが見たのは…カカシの後方に出来たカカシの影…その心臓にあたるであろう位置に、ぐっさりと…その殆どの部分が刺さった…一見すると何かが少し突き出しているだけにしか見えない程、深く突き刺さった『千本』が『そこ』にはあったのだから…
 「…ナ…ナルト〜…と…突然なにするの〜…」
 …出来るだけ平静を装うとしていたが…それでも…カカシの声には僅かな怯えが混じっていた…
 「〜っテメェは〜!なにするかだとぉ〜!…それ…本気で言ってんのか?アァ!?」
 …カカシが見たのは冷たい殺気をカカシへと向ける黒い直衣を着たツイナの姿だった…
 「…ナ…ナルト…その姿どうしたの?」
 「…あ?ああこの格好か?これは…テメェには関係ねぇよ!…それより…テメェなに考えてんだ?」
 ジロリとツイナはカカシを睨む。
 「…へ?なんのこと?」
 カカシにはツイナ…ナルトがなにをそんなに怒っているのかまるで見当がついていないようだった…
 「…はあ…コレだよ!コレ!知らないとは言わせないぜ!カカシ!」
 心底呆れたといった様子で嘆息を吐くと、ナルトはカカシに二枚の紙片を突き付ける。
 「…えーと……なになに…正月休暇申請書…ああ!これね!見ての通りだけど?これがどうかした?」
 「…この際だ…テメェがテメェの休暇申請するのは百歩譲って納得しよう…このくそ忙しくて、猫の手も借りたい時期に休暇申請するテメェの根性には正直腹が立つが…まあテメェだからな…言っても仕様がない…だがな…なんでテメェが『俺』の休暇まで申請するんだ!!」
 「…だって…折角ナルト…ツイナとして里に帰ってきてるのに、この間から執務室に籠もりっ切りだし…お正月くらい少しは休んだっていいじゃん…初詣だって一緒に行きたいし…」
 怒りに震えるナルトに…少しばかり神妙な顔で…気まずそうに…少しは悪いかなと思ったけど…ナルトは子供なのに働き過ぎだと思って…とボソリともらす…
 「…はあ…気持ちは有り難いがそれは無理だ!」
 …ナルトはカカシの微かな呟きをどうやら聞き取ったらしく…複雑そうな表情(かお)をして溜め息を吐くと…そうきっぱりと言った。
 「えー!どうしてー!」
 叫くカカシのその様子はまるで子供の様だ。
 「…生憎だが…俺はこれから火の国にある『いつき』の『本家』に行くことになっている、休暇申請を出さなかったのは毎年のことだし、出す必要がないからだ!」
 「えー!そうなの〜!そんな〜!…あっ!そうだ!じゃ俺も火の国に行くよ!で!一緒に初詣…」
 …ナルトの少しばかり申し訳なさそうなその様子に、カカシは残念そうにしていたが、すぐに名案を思いついたとばかりにそう言った…
 「駄目だ!」
 …だがカカシの『名案』は最後まで言う前にナルトに即座に否定された。
 「…えっ?…なんで?」
 「『いつき』の『本家』は部外者絶対立ち入り禁止だからだよ!わかったら!受付行け!休暇は受理するが変わりにその前にたっぷり任務入れといたからなっ!休暇が欲しけりゃその分働けっ!!いいなっ!!」
 不思議そうに問うカカシに、ナルトはそう言うと、その場から瞬身の術で姿を消した…

 ……………………

                …おわり…

 ―…いつも『螺旋の館』へご来観下さり、皆様どうも有り難うございます。
  …遅くなりましたが、ウェブ拍手の御礼駄文新年バージョン第2段になります。
  …ようやくスレナルです…なかなか書けず申し訳ありませんでした<(_ _)>

  …最近更新もろくに出来てないし…ウゥ…(T_T)
 
  …尚この『新年用』は…『年末年始企画』発動中はUPしている予定です…

  …ちなみに…今年の年末年始企画は少し例年より長めの予定です… 
 
              ―それではまたの機会に―螺旋の館・管理人―RIN―