―Web拍手御礼駄文バレンタインバージョン―封神編
仙人界のバレンタイン(仙人界のサイキョウコンビシリーズ)
僕の名前は楊ゼン…仙人界にその人有りと言われる天才道士…何故かこの時期になると多くの仙女達が僕に贈り物や文を下さる…
…ああ…美しい僕は罪作り…
…こほん…
…いけないいけない…つい…
…それより僕にはいま気になっている人がいる…
…それは僕の上司…太公望師叔…
…あの人は……
…!あっ!…あれは太公望師叔!
「おっ!おったおった!捜したぞ楊ゼン!」
…えっ!師叔捜してくださったのですか?いったい何故?
「楊ゼン」
…まさか…ドキドキ…
「わしはこれから所用で仙人界に戻るので帰ってくるまでこちらのことはおぬしに任せたぞ!」
…へ?
「おぬしがおるからわしも安心じゃ…信頼しておるぞ楊ゼン」
にっこりと師叔は実に見事な笑顔で微笑み…
「…ではスープーよ急いで戻るぞ!」
「ラジャーッス!」
…四不象に乗って飛んでいってしまった…
…師叔…
……
…そうか…きっと原始天尊様から急の呼び出しがあったんだな…
…それに師叔のことだからきっと知らないんだ…
…そうだよな…師叔そう言う話に疎いし…
…うん…そうだそうに決まって…
「楊ゼン君!太公望知らないかい?」
「あっ!これは太乙様…『また』いらしてたんですか?」
「うん太公望に頼みたいことがあってね…それで彼は?」
「太公望師叔でしたら…先程仙人界に戻られましたよ」
「げっ!戻っちゃったの?…あっちゃー…一足違いかー…と言うことは太公望が戻ってくるまでは『あそこ』は大一級の危険地帯だね…はー…」
「?あの?太乙様?」
「あーうんもう解ったからいいよ…太公望が今日あそこに行くからついでに頼もうかと思ったんだけれど…馬には蹴られたくはないしね…うん…僕も我が身が可愛いから…また今度でいいや…」
…馬に蹴られる?
「…太乙様いまなんていいました?太公望師叔は原始天尊様に呼ばれたんじゃないんですか?」
「は?原始様?なんで?いくら原始様でも今日は太公望を呼んだりしないと思うけど?」
楊ゼン君の突然の言葉に私は耳を疑う…
…だって…そんなこと有り得ないから…
…そう…そんな恐ろしいこと…
「…それ?どういうことですか?」
…怪訝な表情の楊ゼン君…
…まさか…
「…もしかして…楊ゼン…キミ知らないの?知らないんだね…そっか知らないのか…」
…なるほど…楊ゼン君が太公望にやたら付きまとってるって聞いたときはまさかと思ったけれど…
…『あのこと』を知らないんなら…有り得るのかな…
…にしても玉鼎はなんで教えて…ああ…そっか…玉鼎は『あの二人』の危険さを認識していないんだった…
「なんなんですか一体!」
「いや…だから…今日鳳凰山で宴があるんだけど…」
「それは知ってますよ毎年師匠が呼ばれてますからっ!でもそれがどう関係あるんですかっ!」
「太公望はその宴に行ったんだよ、僕はちょっと公主に用があったんだけど…今日の宴は呼ばれてない仙道が行くと大変なことになるから、太公望に頼もうかと思ったんだけれど…って…あれ?楊ゼン君いない…もしかして…鳳凰山に行っちゃたとか…まさかね…」
…まさかね…まあ…玉鼎もいるしいくら普賢でもね…
…せいぜい…半殺しってとこかな…うん…
「…僕は悪くないよね…うん…うん…あっ!そうだナタクの顔をみてこよーっとっ!」
…そう言って太乙真人はその場を歩き去っていった…
―取り敢えず終わり―