―Web拍手御礼駄文『オモイ』シリーズ(マナサイド)

 
―そうして『オレ』は『あんた』と出会った…―
                      ―6―
  


 漸く見付けた…そう思った…
 そう思って『あの子』の元へ行こうした時…気が付いた…

 ぞんざいに捨てられたチラシを見て『あの子』が一瞬とても哀しそうな目をして…すぐに『何か』を諦めたようなそんな表情(かお)をしたのを…
 そして次いで…『あの子』が『その手』にチラシを持っていて…『それ』を持つ手の力が僅かに強くなった事を…

 …そうして直ぐに『理解』した。…『あの子』がチラシを配っているのだと云うこと。そしてなのに碌に受け取られず…受け取った者達も心無くも配っている『あの子』の前で『それ』を捨てているのだと云うことを…

 …ああ…なんてことだろう…どんなに辛いか…
 そう思って僕は背をかがめ、その捨てられたチラシを拾った。
 
                             ―続く―
 



                                   
第7話