…なんでこのヒトなんだろう…

 …初めてあったばかりの頃…思っていたのは…そんなコトばかり…


 ボクのご主人―その1―


 …会うまではずっと…楽しみにしてたっス…
 …ある日…原始天尊様が話してくれた…
 …ボクの本当のご主人…
 …パパがヒドイケガをして…お仕事が出来なくなったから…
 …ボクは変わりに原始天尊様の乗り物になったっスけど…
 …ボクはホントは原始天尊様の一番弟子の霊獣になる筈で…
 …だから大人になったら…
 …そして…『そのヒト』が仙人の資格を得たら…
 …ボクは『そのヒト』にお仕えする事になってたっス…
 …そう聞いていたっス…
 …『その日』が来るまでボクは…原始天尊様にお仕えしながら…
 …ボクもまた一人前の霊獣になれる様に…
 …次期崑崙教主たる方の霊獣として相応しくなれる様に…
 …勉強してきた…そのつもりっス…

 …なのに…

 …ボクのご主人は原始天尊様の一番弟子…
 …頭が良くて…努力家で…真面目で…一生懸命で…才能があって…

 …確か…ボクは…あの時…そう聞いたっス…

 …それが…原始天尊様の一番弟子…太公望様というヒト…

 …そう聞いた筈っス…
 …なのに…

 …どうしてっスか…
 …ご主人…

                    …続く?…