―少し怪しい…現代日本では普通見ない様な格好の一人の男が、とある高校の校門前でウロウロとしながら、ブツブツ何かを小声で呟いていた…
はじめてのクリスマス ―序―
「…うー…大和撫子はまだなのかー…」
…その男の名は『フレイ』…
…一時は『怪盗フレイ』と名乗り世間を騒がせたこともあるこの男…
…実は『怪盗』は『ある男』への対抗意識の為だけにしたという…
…その事件で振り回された無関係の者達からしてみれば、物凄く傍迷惑な動機で怪盗になったこの男…
…この男の言う『大和撫子』とは、その事件に物好きにも自ら首を突っ込み、その際一方的にフレイが一目惚れした、自称探偵を名乗るミステリーマニアの女子高生、実質某探偵の押し掛け助手『大道寺繭良』のコトである。
「おーい!大道寺ー!今日もロキんとこ行くんだろ?一緒に行こうぜっ!」
フレイが校門前でひたすら待っていると声が聞こえた…
「あっ!鳴神君!今日はバイトはいいの?」
…どうやら生徒の一人が『大道寺繭良』に声を掛けた様だ。
「おう!今日は遅番だからな!バイトの前にロキにメシ食わせて貰おうと思ってなっ!」
「そっかー!じゃあ行こうか!」
…少年の名は『鳴神』赤貧に喘ぎ、いつも腐れ縁の仲の親友に食事をたかっている、自称鉄腕アルバイターでもある。
「…お…おのれー…トールのヤツー…フレイの大和撫子に馴れ馴れしいのだー…ああ!大和撫子があんなに楽しそうにー!…一体何を話してるのだー!」
…フレイは校門前で地団駄を踏みながら様子を窺う…その様子は思いっきり挙動不審だ…
…遠巻きにして…ひそひそと何事かを囁きながら、その様子を伺う近所の主婦や他の生徒達の姿があるが…フレイはそれにも気付かない…
…大道寺繭良と鳴神が校門まで後数メートルというところまで差し掛かった時だった…
「…あと…後少しなのだ…」
そうフレイが小声で呟いた次の瞬間…
「…何が後少しなんだ?」
フレイの聞いたことのない、野太い声が背後からした。
―続く―
―後書き―
どうもRINですm(_ _)m
久し振りの魔ロキです。
魔ロキも遂に連載が終わってしまいました。
(…もう結構前になりますけど…)
…とても悲しかったです…
…それではこの話について…
すでにタイトルからお気付きかと思いますが、この話は複合企画『クリスマス&年末年始企画』になります。
そしてこの話の続きはとある場所に隠されてのUPと言う事になる予定です。
…と言っても従来の隠し部屋ではありません…企画用に立ち上げた、まったく別の場所になる予定です。
…でもやっぱり隠すほどのモノじゃないです(アダルトな要素は一切ありません…と言うよりRINにそういうモノは期待しないで下さい…書けませんので…)…それなら何故かというと、理由はとあるオリキャラが出る予定だからと、企画仕様だからです。
…このキャラは表では滅多に出てきません…偶に出てますが…ですから主に隠し部屋の作品に登場しています。
…そしてもう一つ企画のコトですが…本日12月24日と言う事で…クリスマス企画バージョン突発リク権プレゼント企画としてクイズをご用意させて頂いております。
『螺旋の館』2004年クリスマス企画・魔ロキ編。
クイズ:本文中に書いてある、フレイが対抗意識を燃やした『ある男』とは一体誰か?
正解者には先着1名様に限り、突発リク権・リクLv1と参加賞『?』をプレゼントさせて頂きます。
応募方法はメールフォームでタイトルにクリスマス企画突発リク権魔ロキ編希望と書いて要件の所に最低限の『書くべきコト』を書いてクイズの答えを書いて下さい。
応募締め切りは年内いっぱいとさせて頂きます。
また外れた方にも、応募者の方には参加賞『?』を贈らせて頂こうと思います。
…ちなみに『?』については後日発表させて頂こうと思っております。
…あっ!それとちゃんと『書くべきコト』は書いて下さいよ?
『書くべきコト』って何?って思っている方、おられましたらただ一言…
礼儀さえ守って下さったら大丈夫です。
―それでは皆様方のご応募をお待ち致しておりますm(_ _)m
―それではまたの機会に―RIN―