―どうしてこうなってしまったんだろう…
…考えた所でどうする事も出来ない…
…運命なんてものに左右されるつもりは欠片もないけれど…
…でも…
…もうあの頃には戻れないんだと考えると…
…少しだけ…
…そう…本当に少しだけ…
…かなしくなった…
―序―
―始まりはやっぱりあれだったのだろう…
サイラーグでのあの一件が終わってゼフィーリアへと向かう旅の途中…
いつもの通り夜中に宿を抜け出して盗賊いじめをした帰り…
盗賊団の規模から考えれば、予想以上のお宝をゲット出来てほくほく上機嫌状態の時だった…
「いや〜リナさん相変わらず見事な破壊の跡ですね〜♪どうです?いっその事魔族になりませんか?」
背後から不意に聞こえた聞き覚えのあるその声の主は思いっきり嫌な発言をやたらと楽しそうな様子で言って来た…
―続く―