―前書き―
この話しにはお読み頂くにあたり注意事項があります<(_ _)>
↓
注・まずこの話しは投稿小説2の方で連載中の『虚無の欠片』の番外編シリーズにあたります。
この番外編シリーズは殆どオリジナルです…
(スレイヤーズキャラも出ますがこの話し用のオリジナル設定で登場します…)
そんなもの(オリジナル)に用は無いと言う方はどうか読まない事をお薦め致します<(_ _)>
話しの中にはRINのスレイヤーズを読む前から設定と話しを考えているオリキャラもゲストとして登場します(このオリキャラはとある話しのパロディにも実はこっそり出ています)
―それでも良いという方は、どうぞお読み下さい。
―それでは改めて、これから宜しくお願い致します―RIN<(_ _)>
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―虚無の欠片・番外編―
…あの子の姿が見えない…
…喚んでも応えない…
…一体どうしたのか…こんな事は初めて…
…あの子はどうしてしまったのだろう…
―夢見る存在(もの)の気紛れの訪問―
其処は荘厳な趣のある神殿の様な雰囲気の宮殿だった…
そしてその宮殿は葡萄畑に囲まれた長閑な雰囲気に包まれた所にひっそりと佇んでいた…
「…ああ…どうしてしまったのかしら…呼んでも応えないなんて…」
宮殿の中では金髪の女性が困惑した様に呟いた…
彼女はこの宮殿の主だった…そしてこの宮殿には彼女の他にも何人もの子供達がいた…
彼女はその内の一人を捜していた…他の子供達も捜してくれていた…
…いまとなっては…たった独りになってしまった彼女にとって…子供達の存在はとても大切なモノだった…
「これまでこんな事はなかったのに…」
そう言い掛けた時だった…不意に背後に現れた気配を感じ取り彼女は振り返った。
だが其処には誰もいなかった…誰もいないその空間にしかし彼女はまるで当たり前の事の様に声を掛ける…
其処に誰かがいる様に…
「久し振りね、でもそういう現れ方は止めてって言ったでしょ螺旋!イヤな奴を思い出すのよ!」
彼女のその呼び掛けに応える様に僅かにその空間に波紋を作り出し、一人の黒いローブですっぽりと全身を被った女の姿をした存在が中空にと現れ出た…
「ふふ、相変わらずね、そんなに嫌がらなくても良いじゃない、もう随分と昔の事なんだし、彼が可哀想よ…別に嫌いじゃあないんでしょう?」
にこやかに微笑みながら螺旋と呼ばれた彼女はフードを取りその長い黒髪を撫でながらそう言った。
「一体何の用があって来たの?そんな事を言いに来たんじゃないでしょう!それともまさか其程暇だって言うんじゃないでしょうね!大いなる螺旋を描きし夢幻を紡ぐ存在(もの)とよばれる存在が!」
金髪の女性が憮然とした様子でそう言い放つ。
そして螺旋はその言葉に一瞬ムッとした様子をみせると、次の瞬間にはクスリとなにやら不穏な笑みを浮かべ左手で髪を掻き上げその瞬間淡い輝きを放ちその色を銀にと変え、その髪を撫でながら不敵な笑みを浮かべ口を開いた…
クスクスと笑みを浮かべて…
「そう…そう言えば今日はその事で来たのだったわ…」
いま思い出した様に言う…
「何よ!いきなり銀の方に変わるなんて!もしかしてあたしと戦いに来たとか言うんじゃないでしょうね!」
螺旋がよく戦闘形態をとる時などに銀髪になるという事実(こと)を識っている彼女は間合いを取って不敵に微笑う。
しかし螺旋はそんな彼女の様子には構わず微笑いながら話しを続ける…
「まさか…そんなつもりはないわよ…今日は私のね…仕事の関係で来たの…確か貴女にはアイテム・マスターの事は話していたわよね?私が夢幻を紡ぐ手段の内の一つにしている仕事の事は」
「勿論知ってるけど、それがどうかしたの?基本的にあたし達はそれぞれの仕事には関わらない筈よ!あたし達が関わりを持つのはお互いに損得も利害も関係しない仕事以外!完全なプライベートだけの筈よ!一体何の用で来たのよ!」
強い口調で宮殿の主である彼女は、持って回った言い方をする来訪者に用件を問い質す!
「…まあね…でも…基本・原則そう言ったモノがあれば例外だってあるわ…私達は本来なら関わる事の無い存在…でもある意味同類とも云える存在…だから私達は気紛れに任せ暇つぶしに関わる様になった…退屈しのぎとばかりにね…でも今回は少し違う…」
螺旋の不敵な笑みは何時の間にか寂しげな微笑に変わっていた…
「…何が違うの?」
その様子を不審に思いつつ先を促す…
「今回は偶然が呼び込んだ必然によって貴女の処のセレーネが私の館の扉を叩いた…」
…そうしてその言葉でようやくあたしは知る事になる…彼女の用件と…そして先程からずっと捜していた少女の行方を…
「あの子…いないと思ったらあなたの処に紛れ込んでいたの?」
…安心しつつも…呆れつつ呟く…
「そう…あの子は条件を満たして私の館までやって来た…」
螺旋は淡々とした様子で複雑そうな表情でそう言った…
「それじゃあ…いまあの子の姿が見えないのは…」
「あの子の望みよ…あの子はいまその望みの為にある場所にいるわ…そして其処は誰よりも貴女がよく知っている場所…心当たりがあるわよね…」
…そうしてその言葉に…総てを悟る…
「…そうかあの…と言う事は…時が来たと言う事ね…」
…パズルのピーツが合わさる様に…
「ええ…私が来たのはその事を伝える為…銀の方に変わったのは一寸だけ腹が立ったからよ…仰々しい呼び方してくれるから!」
…膨れる様に言う螺旋の気持ちは良く理解った…
「それじゃあ…私は還るから…また何時か…何処かで遇いましょうね…」
…そうして哀しそうな微笑を浮かべて螺旋はスゥーと空間にとける様に掻き消えた…
…哀しげな微笑を浮かべて還って行った彼女の想い…確かに或る意味…自分達は同類なのだ…
…恐らくは…どうしようもない寂しさを…孤独を持つ…似た様な存在同士…
…それ故に…深い孤独を…紛らわせる事の出来る…数少ない存在…
…数少ない…理解者…
…孤独な存在…
―あまりに哀しい存在達…
―了―
―あとがき―
螺旋:皆様改めて初めまして!
私はこの話しを書いているRINのオリキャラで友達からは螺旋って呼ばれてるのv
L様:ネェ螺旋あんたRINの奴知らない?
螺旋:あらL、久し振りvRINの奴なら今日は急用があるから、
代わりにあとがきをやってくれって言ってどこかに行っちゃったわよ♪
L様:おのれRINの奴!逃げたわね!
螺旋:そうみたいねv
L様:…みたいって…螺旋あんたわざとでしょう…
螺旋:…続きを急いで書くって言ってたから…ついね…
L様:…それどうせあんたの話しでしょう…
螺旋:あら…私は主役じゃ無いわよ…あくまでゲスト…でもその話しLも出るって言ってたわよv
L様:あらvじゃあいよいよあたしの出番なのねv
螺旋:そうそうvだから今回は勘弁してあげなさいなv
L様:…まあ…良いわ…取り敢えずは…でも…今回もあたしの出番が無かったのよね〜
…やっぱり後でRINの奴どついとこv
…でも良いわよね〜螺旋…あんたはいっぱい出番あって…
螺旋:うっ!でもあたしの出番…虚無の欠片(この話し)では取り敢えず終わりなのよね…
…次に出番があるとしたら最終エピソード…でもその話しはLも出番がある筈よ…確か…
L様:まあ…そうだけど…それまでは出番があるか解らないのよね…あたし…
螺旋:まっ!後でRINの所行ったらそこら辺ハッキリさせましょうよ!
L様:そうね!それじゃあ善は急げ!早速行きましょうか!
(空間移動で姿を消すL様)
螺旋:あっ!L待ってよ!
(L様の後を追って姿を消す螺旋)
―そうして大急ぎで幕が引かれる…
―幕―
―暫く経って…
RIN:ふう…どうやらホントに行ったみたいね…
皆様お久し振りです、えー番外編第2段です…
…と言ってもこの次があるかどうか一寸解らないんですけど…
取り敢えず今後の予定としては…この次は本編の続きか外伝を書く事になると思います…
それで…外伝と番外編の違いですが…
外伝は本編開始時点(神託)以降からの、
各スレイヤーズキャラ達のサイドストーリーという事になると思います…
えーそれではそろそろ終わりにしようと思います…
あんまりゆっくりしてるとL様が戻って来たらいけないので…
―この様な駄文をここまでお読み頂き真に有り難うございます<(_ _)>
―それではまた―RIN―
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