…還りたい…戻りたい…彼の日々に…

 
〜女神の夢〜

 …彼の人がいて…私がいて…子供達がいて…
 …幸せだった…あの頃は…
 …どうして彼の時間を失わなければならなかったのだろう…
 …私は…唯…
 …取り戻したいと…
 …あの時に戻りたいと…
 …唯其れだけなのに…

 …お父様に与えられて…
 …あなたと二柱で創った箱庭…
 …何度も何度も苦心して…
 …壊れそうになる度に手を加えて…
 …子供達が楽しそうに遊び…
 …どんどん整って…
 …やがて私達の手を放れ…
 …子供達に任せておいても良くなった…
 …そう思った矢先だった…

 …幸せだったのに…
 …どうして…
 …あなたは駄目だというの…

 …取り戻すことが出来たなら…
 …あなただってきっと…

 …だってあなたは本当に優しい…
 …あなたは何時だって最後には私を許してくれた…
 …失って誰よりも悲しんだのはあなたも同じだった…

 …だから私は取り戻す…
 …彼の場所を…

 …そうしたらあなたは私を許してくれる…
 『しょうの無い奴だな』
 …苦笑しながらもそう云って…
 …そして優しく抱きしめてくれる…
 …いつもの様に…

 …そうしてまた私とあなたと子供達と共にこの美しい箱庭で暮らそう…
 …今度こそ永遠に… 

                        ―終わり―

 ―あとがき―
 サイト開設半年を記念しての書き下ろしです。
 これのネタはWJ連載時・伏羲・女カ再会シーンを読んだ時からのもので、実は私の書いている伏羲×女カ物の連載は殆ど全てこれのネタと同じものが核にあります。
  ちなみにネタというのは、女カって本当にそれだけ(故郷の複製)が目的だったのかなあという疑問と神話での二人(二柱)の関係を考えて、続きを考えている内に出来上がった妄想がベースです。
 それと連載中の小説のネタも組み込んでいます。

 皆様どうも有り難う御座います、これからも宜しくお願い致しますm(_ _)m
 それと長期に渡る連載のストップ並びに遅れがちになっているリクエスト小説のUPについて、この場を借りてお詫び申し上げます<(_ _)>