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―それはノアに狙われた師匠を『護衛』すべく、師匠を捜し大陸を東へ東へと旅していた時だった。
…何故か…師匠だけでなく僕までノアに狙われ…実際襲われ…なんとか『戦い』に勝利したその直後。
…何処からともなく…全く唐突に師であるあの人は現れた。
―ムーンライト・ソナタ―
―序章―
「……臨界点を突破したか…」
『剣』の形へと姿を変えた僕の『左腕』を見て師匠はどこか物憂げな様子でそう言った。
そして溜め息を吐くと、懐から煙草を取り出し火を点けて口に銜え中空を仰いだ。
師匠はそうして暫くは何処か遠くを見ていた…
…遠くを仰ぎ見ていた師匠が…けれど不意に僕を見た。
…その眼差しは…どこか迷っているようで…『師匠らしくないな』とそう思ったことを…僕は覚えている。
―だけどそれも僅かな…ホンの数秒程だった…
…師匠は…ゆっくりと目蓋を閉じた。その表情は…どこか物思いに耽っているようで…けれど数秒後に目を開けた師匠の、その瞳には…もうさっきのような『迷っているような感じ』はなかった。
―そうして…目を開けた師匠は細く細く紫煙を吐くと…気の所為か僕を不憫げに…けれど真っ直ぐに見つめてきた。
「……潮時か…」
真っ直ぐに見つめて…そう呟いた。
―そんな師匠の表情に…『本当に師匠らしくないな』と思った…
…この時僕は想像もしていなかった。
…師匠が…僕を不憫そうに見つめていた事や迷っていたことが…実は気の所為でも何でもなくて…事実その通りだったと言うことを…
―そして…けれども師匠が…どれ程僕を不憫に思おうと…迷おうと…それでも『どうすることもできない運命』を『僕が背負っている』と…師匠の次の科白で僕は知ったのだった…
―続く―
―あとがき―
どうもお待たせしてしまいました宮野千尋様、遅くなって申し訳ありませんRINです。
そしてお待たせしたと言うのに申し訳ありませんが終わってません。済みません。
どう頑張っても一話に纏められないと思ったので、今回もリクエスト小説だと言うのに長編設定になってしまいました。
そんなわけで、申し訳ないのですが、長くなるかも知れませんし、『続き』の入荷にお時間を頂くこととなるかも知れませんが、それでも取り敢えずこの話をリクエスト小説として宮野様に捧げさせて頂こうと思いますので、宜しければどうかお納め下さい。
それとリクエストの関係上、原作とは異なる内容や設定となっております、どうぞ予めご了承下さい。
ちなみにもしご不満なようでしたら、どうぞいつでも遠慮無く仰って下さい、時間は掛かるかも知れませんが、新たに書き直しをさせて頂こうと思っております。
※リク内容に関しましては今回は最終話の『あとがき』に書かせて頂こうと思っております。
―それではまたの機会に―RIN―