―ビビッ―
 ―ズキン―
 「…ッ」
 唐突に感じた例えようも無い程の衝撃に我輩は胸を貫かれ、目を見開く。

 ……い…ったい…こ…れ…ハ…?v……
 感じたその凄まじい衝撃が『なんなのか』と疑問に感じていると…

 不意に『何か』が視える…うっすらと…
 …コレ…ハッ…!v…
 『それ』は遠い『何処』かにいる『AKUMA』が視てる『映像』…
 
 ―フワリと波打つ白い髪…薄く細められた瞳に…不自然につり上がった口唇は弧を描き、禍々しくも妖艶な笑みを刻む…
 ―『オハヨウ』―
 そうして『彼』が言う。

 『AKUMA』越しに…『その瞳』が『我輩』を見つめて…

 ―溢れる『気配』もまた妖艶にして禍々しい…『闇』そのもののような『モノ』…

 …その『気配』を…その『表情(かお)』を…『我輩』は識っている。

 ―…なんと懐かしくも…愛しくも…そして…憎らしい『モノ』か…
 感じた『気配』は『殺した筈』の『あの男』の『気配』…

 「……っ…うっ…っくっ…!…じゅうっ…よん…番…目ッ…!!v…」

 ―『AKUMA』越しの『視界』に映る…その『彼』は…『白い髪と左目に呪いの傷』…そして『薔薇十字(ローズクロス)』を刻む『黒い団服(コート)』…

 …あの顔ハッ…!!v…

 「アァレェェン・ウォーカァー!!!v」

 ―『何故我輩は『あの時』『あの子供』を『殺さなかった』のか?』…
 何度も何度も繰り返し見た…『あの日』の『夢』…
 そして…感じ続けた『疑問』…

 ―その『答え』がいま『解った』…

 ……嗚呼…そう言う『コト』だったのですネ…v…

 …『「14番目」が残した「奏者ノ資格」』…?…

 ―…ククッ…アハハハハッ…!…
 我輩は笑う…笑う…あまりの滑稽さと…
 
 「…とんだ『大嘘』の『茶番』を『用意』したものですネェ…?v…『14番目』…v…」

 …そして腹立たしさに…―

 …よくも我輩をこれまで騙してくれましたネ…v…

 ―脳裏に過ぎるのは『アレン・ウォーカー』の『白い道化』の『姿』…

 「…まったく…とんだ『道化』ですネ…v…」

 ―…しかし…嗚呼…『怒り』を超えて感じる…込み上げる『感情』は『喜び』…

 ……嗚呼…嗚呼…『14番目(あの子)』が『生きていた』……
 込み上げる『感情(ソレ)』に頬を涙が伝う…

                                       ―続く?―