―『AKUMA』越しに視た『モノ』…

 『14番目』が微笑う…禍々しく妖艶な…実にノアらしい笑みを浮かべ…『アレン・ウォーカー』の『顔』で…

 その『事実』が指し示すのは『アレン・ウォーカー』が『14番目』だと言う事…

 ―その『事実』に…
 
 …『何故殺さなかったのか?』その『疑問』の『答え』が出る。

 ―再び思い起こされる…何度も夢に見た…『雪の中…力無く座り込む幼子(アレン)』…その姿…

 「……殺せない…わけでス…v…」
 そう我輩はポツリと呟く…

 ―…今は遠い『あの日(むかし)』…殺したくないのに…殺した『家族』…

 …愛しい『兄弟』…―

 我輩は目を閉じ…『あの日のアレン』を想う…

 …何故…『あの日』気付けなかったのカ…v…

 ―…『其処』にいるのは…『アレン』…『14番目』であって…けれど『14番目(あの男)』ではない『14番目(子供)』…

 …もし気付けていたラ…?v…我輩はどうしただろウ…?v…

 ―…きっと『アレン』に手を差し伸べていた…『AKUMA』にするのではなく…『家族』になろうと…

 ―…何故なら…『あれ』は千載一遇のチャンスだったのだ…失った『家族』を取り戻せる…

 …だが…我輩は気付けなかっタ…v…否…『14番目(あの男)』が気付けないように『何か』していたとしか思えなイ…!v…

 ……嗚呼…嗚呼…『14番目(あの子)』は……

 ―舞い散る雪の中…墓標の傍に虚ろな瞳で座り込む『アレン』に『我輩』は想像の中で手を伸ばす…

 …伸ばす手が…喜びで震える。
 ……嗚呼…嗚呼…此処にいたのですネ…v……
 「…一緒に行きましょウv」
 そう声を掛けて手を伸ばせば…きっと『アレン』は『この手』を取る…

 …だけど…あまりに虚しい…想像…何故なら『これ』は遠い『過去』で…そして…ただの夢想……

 「……ッ…!v…」
 強く目蓋を閉じると涙が零れ…そして『虚しく』も『幸福』な『想像』が霧散する…
  
                                       ―続く?―