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 「…『アレン・ウォーカー』は「『14番目』が残した『奏者ノ資格』」では無く…『14番目』本人でしタ…v…」
 憂い顔でそう言った千年公…その『言葉』にざわめきは一瞬止み…シンとその場が静まる…
 僕も…ティッキーも…ジャスデビも…ルルも…他の…アレンを直接は知らない『兄弟』達も皆驚きに目を見開いている…
 「……『14番目』は…『生きていた』のでス…v…」
 告げられた『言葉』に…僕は…何ていって良いのか…解らなくなる…
 
 ―一瞬だけど静かになっていた『兄弟達』はすぐに先程以上に騒ぎ出していて…

 …けれど僕は…そんな風には騒げない。

 …だって…

 「…『アレン』が…『14番目』…?…」
 僕は千年公の『科白』を鸚鵡の様に繰り返す…
 「…『14番目』が…『生きて』…?…」
 
 …千年公のその『言葉』に…僕は千年公の涙の『理由』を知る。

 …嗚呼…嗚呼…そうだったんだ…

 ―『あの時』の千年公の『涙』の『理由(わけ)』…

 …千年公がどんな『思い』で…『14番目』を殺したのか…僕は知ってる。

 …『本心(ほんとう)』は…殺したくなかったって事も…『14番目』の『裏切り』に深く傷ついて…誰もいない所で…独りこっそりと泣いていた事も……

 …もう…僕だけが知ってる…

 …『14番目(彼)』のこと…『35年前』のこと…そして『その後』のこと…

 …辛かった…辛かった…辛かった…
 『真実(ほんとう)』に…『あの時』は辛かった…

 …千年公が…酷く哀しんで…無理矢理…その『哀しみ』を『憎しみ』にすり替えて誤魔化して忘れようとしていたように…僕もまた哀しかった…

 …そんな千年公の姿と…そして『14番目(彼)』が『千年公』を『殺そうとした』と言う『事実』が…酷く哀しくて…辛くて堪らなかった…

 …だから…

 …千年公が…『14番目』が『生きている』と…『アレン』が『14番目』本人だと知って…どんな『気持ち』になったのか…僕は大体『予想』できていた…

 ―…そう『それ』は…いまの僕の『気持ち』と…きっととても『似てる』んだろうと…

 
                                       ―続く?―