…遂にアレン・ウォーカーがノア化した。

 肌の色が変わり倒れ伏す『アレン・ウォーカー』を…その様子を覗き込むように見て、我輩は全てが思惑通りに進んだことに内心で笑みを浮かべつつ『その時』を待つ。

 …すると意識を失っている筈の『アレン』の右手が…ゆっくりと持ち上がる。

 …サアv…いよいよデスヨ…v…
 持ち上がる右手に次いで淡い光が宿る。

 そして次の瞬間…『アレン』から凄まじい『力』が放たれた。

 …嗚呼ッ嗚呼ッv!遂ニv!!…
 放たれた『力』は紛れもなく『ノア』の『力』…『イノセンス』ではなく、『ノア』の…
 その事実に目を見開き身を乗り出す。

 ―あははははははははははははは―
 そうして次の瞬間その哄笑が上がる。

 ―いつまでも続くけたたましい哄笑…
 大地さえ揺れ動かす『それ』は…何故か固く『左目』を閉じた『アレン』の『それ』…

 『アレン』は宙を浮き嗤う嗤う…嗤い続ける。背後には『白い影』…

 …人間共には解るまい…『アレ』こそ『アレン』の内のノア・『14番目』。

 …覚醒タッv!完全ニv!…

 それも覚醒させたのはエクソシスト。我らの敵。そしてアレン・ウォーカーの仲間…そう思った瞬間もう止まらなかった。

 ―…喜びが…

 ―《ありがとウ 神田ユウv》―
 ―《覚醒デスヨv!!!》―
 ―《貴方がアレン・ウォーカーをイノセンスでボロボロ〜に傷付けてくれた『おかげ』で! 彼の内に潜む「14番目」が完全に呼び起こされたのデスヨv!!》―
 ―《ノアは神(イノセンス)への憎しみを決して忘れナイv》《傷付けられれば 傷付けられるほど それは吹き出すノデスv》―

 ―(俺があいつを……)―

 ―「ありがとウ!!」「アレン・ウォーカーはもう終わりデスv」―

 ―…そして…愚かな人間への嘲りが…

 …嗚呼…嗚呼…『アレン・ウォーカー』…哀れな子供…滑稽な道化…偽りの神の使徒…

 …デモv…

 ―嗚呼笑いが止まらない。

 …それももう『終わり』デスv…

 …だって『アレン』…お前は…たったいまから『真の神の使徒』v『ノア第14使徒』vたる『14番目』なのですカラv…

                                  ―続く?―