…『幸せ』は…ある日突然崩れました…

 …望んでいたのは…紛れもなく『同じモノ』の筈で…

 …私達は間違いなく愛しあっていたのに…

 …なのに…何故こんな終焉(おわり)をむかえることとなってしまったのでしょうか…?…


 
―…『想い出』を閉じ込めて…―
                ―序―
  


 …嗚呼…何故こんなことになったのか…

 目の前には黒と白で彩られた大きな十字を刻まれた、双方の色が反転した一対の大剣を持つ二人の少年…

 …私の愛しい大切な二人…

 その二人が…私が与えた『私の剣』をその手に持って互いに戦いあっている…

 「…やめて…どうして…」

 …あんなに…仲が良かったのに…

 渡さなければ良かったのか…二人を守りたかった…ただそれだけだったのに…

 …大き過ぎる『力』が…二人を変えてしまったのだろうか…?…

 「…やめてっ…!…もうっ…!…」
 
 ―そうして…その『戦い』に決着が着こうとした瞬間(とき)…

 「イヤーっ!!!」
 私はもう耐えられなくて…気が付いたら二人の間に割って入っていた…

                                       ―続く―