―…其の一族は…特別な一族だった…―
聖皇の系譜―序―
…色とりどりの美しい花々に彩られたその庭園に、一人の美しい女性がいた…
…ふいに女性は何かに気が付いた様にその僅かに俯いていた顔を上げる…
…女性が見つめる…その視線の先に…もう一人…心なしか女性に似た面差しの…やはり美しい女性がいた…
「…久し振りね…クリス元気そうで良かったわ」
…そう口を開いた女性は…
…後から来た…もう一人のその女性…『クリス』と言う女性ににこやかに微笑み掛けた…
「…クラウ姉様…ええ…姉様にもお変わりなさそうで…」
…『クリス』は自分の訪問相手でもあり同時に姉でもある彼女『クラウ』という彼女にやはりにこやかに微笑み返した…
―続く―