「…だから…『キミ』ごとでも別に僕は良いんです。師匠も無理矢理『キミ』から取り出せなんて言わないと思いますし…」
 「…でも…私にとっては一緒だわ…だって…」

 …だってグゾルと引き離される事に変わりない…
 少年の『言葉』に私はそう思った。

 
 
…ディスティニー…
           ―マテール編―
                    ―39―
  


 「…でも…私にとっては一緒だわ…だって…」
 『少女(ララ)』が僕を睨みそう言った。

 その彼女の様子に…無理もないか…そう思って僕は軽く苦笑する。

 「勘違いしないで下さい。僕は愛しあう二人を無理矢理引き離したりはしません」
 苦笑してそして笑い掛けてそう言う。

 …そう…そんなつもりは毛頭無い。愛する者と無理矢理引き裂かれる苦しみ哀しみ…僕は『それ』を誰より知ってるから…

 …だから僕は…『二人の事』を知って『二人』を助けたいと思った…
 …『二人』に出来るだけの事をしてあげたいと…

 …マナを助けられなかったから…僕が掴めなかったから…だから…

 …解ってる…これは所詮僕の自己満足(エゴ)だ…だけど…

 …『二人』を助けたい。そう思った『気持ち』に嘘はないから…だから『二人』のために出来る限りの事をしたい。そう思ったから…

 「二人一緒に来ませんか?そう言ったんです」

 …『二人』を本当に…『二人』の望む形で助けたいから…だから一緒に来て貰うのが一番良い…

 …でも『二人』は僕を警戒していて、しかも『誤解』している…これじゃあ埒が明かない…

 ―だから警戒している『彼ら』の『誤解』を解くために、僕はハッキリと単刀直入にその『誤解』を正すべくそう言った。

                                       ―続く―

 ―あとがき―
 久方振りです。申し訳ありません。なんかここ数話はずっとこの言葉を書いているような気がするのは気の所為でしょうか?気の所為だと思いたいですがどうやら気の所為では無いようです。済みません皆様どうもRINです<(_ _)>

 …えー最近スランプです。そしてそれだけでなく久方振り過ぎてなんだか上手く書けません…そんなわけでなんか違和感あるような?とか思ってもまあ目を瞑ってやって下さい。

                                  ―それではまたの機会に―RIN―