…『僕』は『アレン』の『特別』…

 …だから…きっと…

 …ああ!アレン!早く会いたいな〜♪フフ♪


 …あっ!そうだっ!アクマを止めないと…
 …平気なのはわかってるけど…でも…
 …念のため…
 …近くにエクソシストがいるみたいだし…
 …アレンの…『力』のことがバレるかも知れないようなことは避けないとね…


 
ロードの不満―2― 
 

 「…ロ…ロード様…」
 目の前にいる三体のレベル2達はビクビクと脅えている、僕の不機嫌がようく分かっているみたい…
 「…お前達…楽しそうだったよね〜!」
 そう言って睨み付けてやったら、アクマ達はより一層震え上がり…
 「すっ!済みませんっ!済みませんっ!!ロード様!!!イッ!イノセンスと関係のありそうな人間のメスを見つけたら、すぐ傍にあのエクソシストがいて…」
 大急ぎでそう弁解をしてくる。
 「……べっつに…僕はさあ…本気でお前達がイノセンス回収のこと忘れてエクソシストと遊んでたことを怒ってるわけじゃないよー!」
 「?え?ロード様?それは…」
 …僕の言葉にアクマ達は意外そうな表情(かお)をする。
 「…あれが他のエクソシストだったら…僕も怒らないよ…僕が怒ってるのはね…お前達が…僕や千年公を差し置いて、アレンと遊んだことだよ!」
 「…?どういうことですか?ロード様?」
 …不満たっぷりの僕の言葉に…鈍いアクマ達は不思議そうな表情(かお)をする。
 「…なに?まだ分からないの?お前達さー…そのエクソシストのコートを着てたら、短絡的に向かっていくのちょっとは押さえたら?」
 …あのコートで誘き出されてるって解らないのかなー…こいつら…
 …まあ解るわけないか…こいつら機械だもん…
 「…で…でもロード様…エクソシストを殺してイノセンスを奪えば、伯爵様がお喜びに…」
 …そうだね…確かにその通り…問題はお前達が何も考えずに襲いかかって、倒せるかってことなんだけどね…
 …まあ…お前らの変わりなんていくらでもいるから別にいいけどねー…
 「…そうだね…でも…今回は違うんだよ…」
 …そう…今回は違う…
 …まあお前達如きに殺されたりしないけど…
 「どういうことですか?」
 …お前達が牙を剥いた『相手』は…
 「…まったく…コートを着てる位で解らなくなるなんて…」
 …ボソリとそう呟く…
 「…?ロード様?」
 僕の言葉にアクマ達が顔を見合わせる。
 「…確かにいまは微弱だけど…あの独特な『力』の波動にお前達が気付かないなんて…」
 …まったく信じられない…
 「???」
 …アクマ達は更に不思議そう…
 「…お前達が攻撃を仕掛けた相手はねっ!」
 …そう…『彼』は…

 『…え?…ロードさま…それ…ほんとうですか??…』
 …僕の『言葉』にアクマ達が目を見開く…

 …いい気味だ…たっぷり混乱でも後悔でもしてろ。

                                            ―続く―