…夢を見た…その内容に…あたしはゾクリとした戦慄を感じ… …そして思い出した… …大切なコトを… ―赤き存在達のフォーチュン― ―序― …その日…朝食を食い終わるまでは、いつも通りだった… …いや…朝食を食い始めたばかりの時に、リナが何気なく言った(…だろう…)『言葉』が切っ掛けだったのかもしれない… (…良く覚えていないが…) …だが…食い終わってリナが言った『その言葉』は覚えている… …なにしろ…物凄い迫力だったから… 「…ハアーvお腹いっぱいv…もう食べらンないv…っと!そうだガウリイ!さっきあたしが言ったことだけど、覚えてる?」 リナが心持ち身を乗り出して言う。 「………なんだっけ?」 …だが俺は覚えていなかった… 「…あ…あんたねー…いくらなんでもそれはどうよっ!ついさっきのことでしょ!あたしが大事な話があるって言ったのは!あんたが言ったのよ!大事な話なら食い終わってからにしないか?って!」 …リナが凄い剣幕で言う… …あまりの剣幕に…リナの栗色の髪が乱れ…まだ…僅かに残っていた、白い部分が見える… …俺はそれにギョッとして… 「…リナ…おまえその髪…まだ?」 「…あ?…ああ、これね…まだちょっとね…ダイブ隠せる位になったから髪型工夫してうまく隠してたんだけど…こればっかりは仕方ないわね…」 …そう髪を指で摘んで言った… 「…で?それで大事な話ってなんだ?」 …そう言って俺は話をもとに戻そうと、いきなりだが言った… …なんとなく…それ以上その話を続けたく無かったから… 「……はあ…そうね…(…時間もないし…)…単刀直入に言うわよ!」 …バンといきなり俺の前に両手をあわせて、そう言った… 「ガウリイ!悪いんだけど!なにも聞かずに、暫く一人にして欲しいの!!」 「……へ?」 …俺はいきなりのことになにがなにやらゼンゼンわからなかった… 「…あー!もう!もう一度言うわよ!」 …リナは…俺に呆れたのかもしれない…突然立ち上がり… 「…悪いんだけど!今日から数日間一人にして欲しいの!あたしが自分で出てくるまで、絶対に部屋に来ないで!!」 …そう言って食堂から出て行った… …俺は慌ててリナを追い駆け… 「…でも…リナ食事とかどうすんだよ!」 「いらない!」 「…いらないって…おまえがか?」 「…全然問題ないから、心配は要らないってそう言ってんの!」 「…そ…そうなのか…」 「…じゃあ…あたし暫く籠もるから!じゃあね!」 …そう言ってリナは、宿屋のリナが泊まっている部屋の扉を閉めた。 ―続く― |
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