―…ルナ…リナ…よくお聞き…昔々この世界には…とても仲の良い二柱の神様と一人の………がいたんだよ…そして…その人は…
 ―昔?いまは?いまはいないの?ねぇお婆ちゃん!
 ―…いまは…
  
 
 
赤き存在(もの)達のローカス―4―


 ―ここ最近夢見が悪い…そう言ったあの時…既にあいつの様子はおかしかった…
 
 「…うーん…どんなって言われても…まぁー変な夢よ…あんまりよく覚えてないんだけどね…」
 「…覚えてないって…お前なぁ〜それでよく…まあ…いいか…」

 ―…おかしかったのに…どうして…

 「…ガウリイ…悪いけど…ちょっとゼロスと二人で話したいの…」
 「リナ?」
 「…リナさん?どうかしたんですか?」
 「やぁねー!どうしたの二人とも?何にもないわよ!」
 「…何が…何でもないんだ?」
 「…なんでもないの…ただ…あんたには…もっとちゃんと話したいから…いまはまだ…後でね…」 
 「リナ?」
 「リナさん?」
 「何でもないの!」
 「それにっ!ゼロスあんたには関係ないでしょ!」
 「まあ…そうですが…」
 「それじゃあ行くわよ!」
 「あっ!リナ!」
 「あたしは大丈夫だから!あんたは余計な心配しなくていいの!」 

 ―…どうして…気付けなかったんだろう…

                             ―続く―