―「街の外で待機してた探索部隊(ファインダー)から「街が正常化した」との連絡を受けたんだ」― 
 …そのコムイさんの言葉で…
 ―「任務遂行ご苦労だったね」―
 …僕は漸く状況を認識した…


 
―新たな仲間と未来の約束―
               ―2―
 


 ―「街が…!?」―
 …そうか…思い出した…ミランダさんが…
 …ミランダさん…大丈夫かな…
 そう思っていると…
 ―「ミス・ミランダもさっきまでここにいたんだけどスレ違っちゃったね」―
 コムイさんがそう言った…
 …察してくれたのか…
 …それとも…
 …僕って…顔に出やすいのかな…
 …ポーカーフェイスは…得意な方なんだけど…
 …って…いまはそれよりも…
 ―「てか、コムイさんは何で、ここに…」―
 さっきからずっと気になっていた事を聞いてみる…
 …『本部』にいる筈のコムイさん(室長)がなんでここに?…
 …そう思って聞いた僕に…
 ―「もちろんアレンくんを修理しにv」―
 …すっごく…生き生きとした様子でコムイさんが言う…
 ―「………マジで?」―
 コムイさんの言葉に僕は…蒼白になる…
 …修理…修理…修理…
 始めて修理された『あの時』のことを思い出して…
 …そんな僕に…コムイさんが被っていたヘルメットを取りながら言う…
 ―「実はね これから君達には本部には戻らず、このまま長期任務についてもらわなきゃならなくなったんだよ」―
 さっきとは全然違う…真面目な言葉…
 ―「詳しい話はリナリーが目覚めた時一緒にする」―
 …って!…
 ―「!リナリーはまだ目覚めて…………!?」―
 …そんなっ…リナリー…
 コムイさんの言葉で、僕はリナリーがまだ目覚めていないことを知り、思った以上にダメージが大きい事を知る。
 ―「神経へのダメージだからね…でも」―
 リナリーが目覚めていないと知って、身を乗り出す僕に、コムイさんが穏やかに言う…
 …そしてそのコムイさんの言葉の後を引き継ぐように…
 ―「大丈夫っしょー、今 ウチのジジイが診てっから」―
 …不意に聞こえたその声…
 ―「すぐもとに戻るよ」―
 …えっ…他に…人がいた?…
 …知らない声…
 ―「!?」―
 …誰?…
 そう思い…声のした方を振り向く…
 ―「ラビっす ハジメマシテ」―
 …其処にいたのは眼帯に、バンダナとマフラーを付けた…赤毛の少年…
 ―「…はじめまして」―
 …何処か…虚ろな…作り物めいた笑顔…
 …まあ…僕も人のこと言えないけど…
 …って…あっ…よく見たら団服着てる…
 …じゃあ…彼もエクソシストなのか…
 そんなことを考えていたら…
 ―「そうそうアレンくん」― 
 コムイさんがそう言いながら…
 ―「ミス・ミランダから伝言を預かったよ」―
 手紙を僕に差し出してくれた…

 …それは…ミランダさんからの…僕とリナリーへの『手紙』…
 ―『今度はエクソシストとして』―
 …再会の約束と…新たな『仲間』としての『決意』の言葉が最後に書かれていた…

                                            ―終わり―