―リハビリ用突発抜粋駄文(Dグレ)―
        【方舟編・奏者ノ資格予想ネタその1】
                     (『お蔵入りネタ』)
                 

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 『…『アレン』…『覚悟』が出来たのなら『ピアノ』を弾け。一応『お前』にも『利』はある…』
 『床』に映った『幼い僕』がクツリと笑ってそう言った。
 「…かく…ご…」
 『幼い僕』…正確にはその姿をした『14番目』の『言葉』に僕は目を瞠る。
 「…そう…覚悟だ。『お前』のいまの『幸福(しあわせ)』…これまで信じてきた『全て』…全部覆る…マナの事…クロスの事…『お前』の望まない『真実』を知ることになる…」
 「…望まない…真実…」

 ―ポツリとアレンは呟いて…
 切なげに鍵盤を見つめる…通常のモノと異なり黒鍵と白鍵が入れ替わったピアノの鍵盤を…

 …マナと…師匠の…

 ―アレンは強く瞼を閉じる。

 …『14番目』の『言葉』が本当なら…マナも師匠も『14番目』と関係があって…それで僕を……っ…!…

 ―「立ち止まるな 歩き続けろ」―

 ―「エクソシストにならないか」―

 …でもっ…!…それでもっ…!…

 「…僕は…」

 ―アレンの頬を涙が伝い…

 「……僕はっ…マナに誓ったんだっ…!…『立ち止まらない』『歩き続ける』って…!…」
 
 ―アレンは『ピアノ』へと更に一歩歩み寄る。

 「…『お前』が言ってることが『真実』だろうが、罠だろうが、『お前の言葉』を信じてここで僕が逃げたら…それはみんなを見捨てるだけじゃない!マナとの約束だって破ることになるんだっ…!…」
 そう言って「それだけは出来ないっ!」とアレンは叫ぶ。

 ―叫んだアレンを…その様子を…『14番目』は…その幼い姿には不釣り合いな醒めた眼差しで見つめ…

 『…そうか…なら『ピアノ』を弾け…『鍵盤』にその手で触れろ…』
 
 ―『14番目』はそう淡々と言った…

                    ―続く―


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 ※初出:2010年1月22日『螺旋の館・別館(ブログ館)』
                     (ブログ突発駄文再録)