―リハビリ用突発抜粋駄文(Dグレ)―
        【方舟編・奏者ノ資格予想ネタその1】
                     (『お蔵入りネタ』)
                 

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 『…『オレ』は…『オレ』もまた迷ってる…』

 ―『14番目』の姿が変わる…
 …それは『マナ』と出会う前の『アレン』の姿。

 …シアワセだったから…あの日々が…

 …兄さん…

 ―『彼』が思いを馳せるのは…
 『彼』の脳裏に描かれるのは…幼い『アレン』とそして『養父(マナ)』の姿…

 「…なっ…!?…ぼ…く…?…」
 『足下』で…『アレン』が目を見開く…
 …その姿を見遣り『オレ』は口唇(くち)の片端を上げて笑う。

 ―それは…自嘲の笑み…

 ―『彼』がいるのは『白い部屋』…『アレン』の姿が映る足下の床は『黒』…否…『白銀』のその『床』に『黒い部屋』が映っているからこその『黒』…

 そして『彼』の目前には…この『部屋』で正真正銘『唯一』の『黒』たる『モノ』…

 …それは…『黒いピアノ』…アレンは気付いていないが…その『部屋』の情景は正しく『アレン』のいる『部屋』と『対を成す』かの様で…其処に『14番目』はいた。

 ―…ずっと…
 
 …ずっと…待っていた…『アレン』の内(なか)で…

 …『此処』に帰ってくる日を…

 ―「マナ・ウォーカーを蘇らせてあげましょうカ?v」―

 …千年公…お前が…『アレン』にそう言ってから…

 …『アレン』が…『マナ』を呼び戻してから…

 …『オレ』はずっと待っていた…

 …『オレ』の内(なか)にも迷いはあったけれど…

 …けれどそれでも…

 …それでも『オレ』は…『覚醒』したなら…『オレ』は…『オレ』は…

 …『オレ』は……

 …千年公…『オレ』は…この『転生』をするにあたってある『賭け』をした…
 …酷く一方的で…そして我が儘で…身勝手な賭け…

 ―…『内容』も…『チップ』も…『何も知らせない』とても一方的な『賭け』…

 …『賭け』の『相手』は…千年公…お前と…クロスと…そして『アレン』と『オレ』自身…

 …物凄く一方的な『賭け』…けれど…『勝者』には『公平』に『利』を…―

 …さあ…?…いったい勝つのは『誰』だ…?…

 …勿論『オレ』に負けるつもりはない…

 …けれど…『アレン』…一応『お前』にも『勝ちの目』はある…僅かだけれど…

 ―クスリと『14番目』は笑う…

 …まあ…一番分が悪くて…一番良い迷惑なのは間違いなく『アレン』…『お前』だが…

 …でも…一応チャンスは与えてるんだから…足掻いてみせろよ…『アレン』…

 …それに…『勝つ』ことができたら…多分『一番良い目』を見られるのも『お前』…

 …『賭けるモノ』がデカイ分…『配当』が一番デカイのも『お前』だよ…『アレン』…

 「…な…に…笑ってるんだ…!?…」
 笑う『オレ』を『アレン』が睨め付ける。
 「…迷ってるって…一体何をっ…?…」

 『…『アレン』…『覚悟』が出来たのなら『ピアノ』を弾け。一応『お前』にも『利』はある…』

 …そう…『仲間』の事だけじゃない…『真実』に耐える事ができたら…『お前』は『賭け』の『勝者』に『一歩』近付ける…

 クツリと『オレ』は幼い…『アレン』を創り出す直前の『自分の姿』で笑って言った。


                    ―続く―

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 ―あとがき―

 今回は『14番目』様視点です。
 …前回までアレン視点だったが故に『意味不明』だった『彼』の『言動』の謎が多少解消されたかと思います。

        ―それではまたの機会に―RIN―

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 ※初出:2010年1月22日『螺旋の館・別館(ブログ館)』
                     (ブログ突発駄文再録)