―リハビリ用突発抜粋駄文(Dグレ)―
        【方舟編・奏者ノ資格予想ネタその1】
                     (『お蔵入りネタ』)
                 

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 『…『ピアノ』ヲ弾イテ『オ前』ガ知ル『真実』ハ…『オ前』ガ思ウヨリ重イ…ソレデモイイノカ…?…』

 その『14番目』の『言葉』にアレンは目を瞠る。

 「…お前…?…お前は…何を…」
 …いったい何を考えているんだ…?…

 …このノアの目的は…僕にピアノを弾かせる事だったんじゃ…?…

 ―『ピアノ』を弾かせたいのか、弾かせたくないのか…『14番目』の『言動』にアレンは疑問を持つ。

 『…『アレン』…『オ前』…『現在(いま)』ガ『幸福(しあわせ)』カ…?…』

 …ホントにいったい何を…?…

 ―『14番目』の『言葉』にアレンは眉を寄せ…

 「…………僕には…仲間(みんな)がいる…」

 ……マナはいないけれど…けれど…

 「…僕のことを思ってくれる…仲間が…」

 …だから…僕は…

 「……幸せだっ…」

 …『幸福(しあわせ)』だよ…マナ…

 『…ソウカ…』

 そう呟くと『14番目』は溜め息を吐く…

 『…ソレジャア…『ピアノ』ヲ弾イタラ…ソノ『幸福(しあわせ)』ガ壊レルトシテモ…』

 「…お前は…何が言いたいんだ?何が目的なんだ?」

 『14番目』の『言葉』にアレンは足下の『14番目』を睨め付けて言う。

 「…僕に…『ピアノ』を弾かせたいのか?それとも…」

 『……正直…『オレ』ハ…ドチラデモイイ…』

 ぶつけた疑問に返ってきたのは不可解な言葉…

 …『どちらでもいい』…?…どういうことだ…?…それじゃあなんで…?…

 『…『オレ』…タダ…試シタカッタダケ…』

 ………へ…?……

 「…ハイッ!?…」

 …えっとー?…試すって…?…何を…?…何で…?…

 『…『ピアノ』ヲ弾イタラ…『14番目』ガ目覚メル…キット…スグニ千年公ニモ知ラレル…』

 …あのー…?…なにを…?…

 『…『14番目』ノ『記憶(メモリー)』…チョット特殊…千年公…『オレ』ガ『邪魔』…『オレ』ノ『自我』『邪魔』…千年公…『オ前』ヲ『ノア』ニシタガルト思ウ…』

 …えっとー?…伯爵が…僕を…なんだって…?…

 『…イマ…ココデ…『覚醒』シテオケバ…千年公ニ見付カッテモ対抗デキル…ケレド…』

 …伯爵に…対抗…!?…

 『…代ワリニ『オ前』…『絶望』スル事ニナル…』

 …ぜつ…ぼう…って…

 『…『ピアノ』ヲ弾ケバ…『仲間』ヲココカラ出ス事デキル…ケレド『オ前』ハ『ノア』ニ『覚醒』シ…『オ前』ノ知リタクナイ『真実』ヲ知ル事ニナル…』

 …真実って…

 『…千年公ニバレル前ニ『オレ』ハ『覚醒』シ『復活』シタイ…ダカラ…『オレ』ハ『オ前』ニ『ピアノ』ヲ弾カセタイ…ケレド…』

 ―そう言って『14番目』が目を閉じる…

 「…えっ!?」

 次の瞬間『14番目』の姿が変わり、その様子にまたアレンは目を見開く。

 『…『オレ』は…『オレ』もまた迷ってる…』

 …シアワセだったから…あの日々が…

 …兄さん…

 ―瞼を閉じて『14番目』は思いを馳せる…

 「…なっ…!?…ぼ…く…?…」
 変化した足下の『14番目』のその姿にアレンは目を見開く。

 ―何故ならそれは…正真正銘…マナと出会う前の『アレン』の姿そのものだったから…


                    ―続く―

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 ※初出:2010年1月21日『螺旋の館・別館(ブログ館)』
                     (ブログ突発駄文再録)