―リハビリ用突発抜粋駄文(Dグレ)―
【方舟編・奏者ノ資格予想ネタその1】
(『お蔵入りネタ』)
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―ロードが造り出した『サイコロ』の内(なか)に閉じこめられたエクソシストの少女がバンバンとその『サイコロ』の壁を叩く…
…確か『リナリー』という名前の…『アレン』の『仲間』の少女…
―リナリーは…現れた傷だらけの仲間の姿に、現れたその瞬間微かに安堵の息を吐き…そしてその傷だらけの姿に目に涙を溜め…その壁がロードの能力であることさえ忘れたのかイノセンスでもない素手で懸命に叩く…
―その姿に…
…まあ…無駄だろうけど…
「…やめとけよ、『それ』はロードの能力だぜ。そんなんじゃ壊れねェよ」
無駄と知りつつ…一応とばかりに『オレ』は止める…
『アレン』を通して『視た』…この『少女』の性格から言ってもちょっと止めたくらいじゃ無駄だと知った…その上で…
「だからって仲間が傷だらけなのよ!黙ってなんて見てられないわ!」
―『思った通り』のその反応に…「…ああ…やっぱり…」と…そう思った時…
「…リナリー?…!…ノア!てめェ…!…」
―聞こえた声に、『そちら』を見ると…其処には傷だらけでありながら殴りかかってくる黒髪長髪のエクソシストの姿…
「…おっと!やめろよエクソシスト」
…『こいつ』は『神田』とかいったか…『こいつ』も『アレン』の『仲間』…
そう思って避けながらそう言う。
―「…『アレン』のためにも…」…
そう心の中だけで付け足して…
「オレは取り敢えずはお前らの敵じゃないぜ?」
…確か『怒り(ラースラ)』と戦う為に一人残ったヤツだよな…と言うことはこいつ『ラースラ』を倒したのか…そんで足下に散らばってるのがイノセンスの欠片か…あれじゃあいまは使えないだろうに『オレ』に殴りかかってくるなんて…『相変わらず』喧嘩早いヤツ…
そう思いつつ『オレ』は微笑う…
「信じられるかよ!テメェノアだろうが!」
微笑って言った『オレ』に…噛みつくように『そいつ』は言い…その姿に…
…ああ…『こいつ』も思った通りだ…
そう『オレ』は思いつつ…
「…ああまあそうだろうな…別に『オレ』は『お前ら』に信じて貰わなくても全然構わないし…でもオレの機嫌は損ねない方が良いぜ?なんせ『お前らエクソシスト』が此処から『全員無事』で出られるかどうかは『オレ』に掛かってるんだからな…」
怒鳴る『そいつ』に『オレ』は言う…
―ツキン…と胸を刺す『痛み』…
―時折『聴こえる』…微かな嘆きの『声』に…
『オレ』は笑みを浮かべずにはいられない…
…どうやら『お前』は『賭け』から『脱落』しそうだな…『アレン』…
そう考えて『エクソシスト達』を見遣る。
「…?…なにっ…!?…テメェどういう…」
「…神田っ!アレンくんがっ!アレンくんが消えちゃったの!このノアが何か知ってるみたいなのっ!」
―『彼』の『言葉』に…流石に不審を感じたのか問い詰めようとした神田に、リナリーが『アレンが消えた事』と『このノアが関係している』と告げる…
「…なっ…!…ちっ!…くそっ…!…おいっ!あのモヤシをどこにやった!」
―告げられたリナリーの言葉に…神田は舌打ちしギロリと鋭い眼光で『彼』を睨み据える…
「…へー?『あいつ』が気になるのか?意外だな?ああ!それと勝手に『あいつ』の『名前』変えんなよ!『アレン』はこの『オレ』が『あいつ』の為にワザワザ考えた『名前』なんだから…」
…『モヤシ』と言う『呼び名』に…『アレン』が僅かに『反応』した…
それは『オレ』にとってあまり愉快なことでは無い。
…いま『この場』で…『アレン』が『目覚める』のは…『オレ』にとってだけじゃない…『アレン』にとっても良い事じゃない…
そう思って『オレ』は『そいつ』に告げる…
まあ…もともと不愉快ではあったのだ…
…だからこそ…『アレン』もまた激しく『反応』していたんだが…
―!!?…
『オレ』の『言葉』に一瞬その場の全員が動揺する…
「…なっ…!…」
「…どういう…こと…?…」
…面白いくらいに動揺するエクソシスト達に…『オレ』は口角を歪める。
「…アレンの名前をお前が…?…だから『アレン』はあの『リスト』に『名前』が載ってたの…?…」
「…ああ…そっちの兄弟…ティキ・ミック卿だっけ…そいつが持ってるヤツのことか…」
『オレ』の『言葉』に困惑した様子でそう言うロードに…『オレ』は『快楽(ジョイド)』を視線で指し示してそう言うと…すぐに『オレ』はエクソシスト達へと向き直り…
「…『オレ』はね…『お前ら』なんかどうでもいいんだが…『アレン』との『約束』とクロスへの『義理』がある…一応『あいつ』は『約束』を果たした訳だからな…」
そう言うと『オレ』は今度は『赤毛のエクソシスト』否『ブックマンジュニア』の方へと歩み寄り…
「…なに…言って…?…」
「…モヤシと約束だと…?…」
「…アレンくんが…クロス元帥が…なんで…?…」
―口々に困惑も露わに疑問を漏らすエクソシスト達を無視して『彼』は『ラビ』の方へと歩み寄る…
「…フン…ロードの能力に侵されてるな…」
『ブックマンジュニア』のすぐ前まで来た『オレ』は『ジュニア』を見遣りそう言うと…
―ゆっくりと『右手』を伸ばす…
『右手』から『黒い光』を放ちながら…そうして『ジュニア』へと…
「………え…?…あ…れ…?…」
―『彼』の『右手』が『ラビ』が閉じこめられた『箱』に触れ…暫し後に…その『光』が消えた直後…ゆっくりとけれど確実に『光』を失い『虚ろ』だった『ラビ』の瞳に『光』が戻り…そしてキョトンとした表情(かお)で『ラビ』は瞬きした…
―続く―
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―あとがき―
…あー『14番目』視点で書いたら以外と長くなってしまいました…
…でもまあ一応無理矢理ですが『ラビ』復活も含めました。
―それではまたの機会に―RIN―
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※初出:2010年1月26日『螺旋の館・別館(ブログ館)』
(ブログ突発駄文再録)