―リハビリ用突発抜粋駄文(Dグレ)―
【方舟編・奏者ノ資格予想ネタその1】
(『お蔵入りネタ』)
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―正気を取り戻したラビを見てリナリーはポロポロと涙を零す…
「…ラ…ビ……ラビッ!」
…そして泣きながらリナリーはラビを呼ぶ。
―リナリーのその声にラビは顔を上げ…
「…リナ…リー…!…そうだ…!…オレは…ロードに…」
…そして『さっきまでの事を』思い出す。
…確かロードに『夢世界』に連れて行かれて……
「…まさか…」
…『これ』も幻か…?…
―思いだして…『現在の状況』にラビが不審を感じ…
「…いいや…現実だよブックマンジュニア…」
―『自分の身に何があったのか?』…『それ』について考えていたラビの耳にその『声』が入る…
…え…?…この声…
「…アレ…ン…?…」
―聞こえた声はアレンと同じ…けれどイントネーションや言葉遣いがまるで違う…
…アレンは普段クイーンズだ…そりゃ偶には崩れるけど…けど…
…否それより…なによりアレンはオレの事を『ブックマンジュニア』なんて呼ばない…
…それに…
「ラビッ!アレンくんがっ!アレンくんが消えちゃったのっ!突然!ティキ・ミックと戦ってる途中で…!…」
…そうか…何か奇妙しいと思ったらアレンがいない…アレンの姿が…って…
「…え…!?…ユウ!?クロちゃん!?なんで!?いつの間に!?…て言うか…なんか方舟崩壊してた筈じゃ…なんで直ってるさ!?一体何が!?って言うかなんでノアが増えて…る…って…なん…で…?…」
―意識が戻って以来…ずっと感じていた違和感の正体にラビは気付く…
…気付いて驚き声を上げる。
―キョロキョロと周囲を見回しながら…
…そうして…すぐ傍にいる『ノアの姿』に気付く。
…気付いてラビは『ある事実』に気付き…驚きに目を瞠る。
「…なん…で…おま…え…」
「ラビッ!なんかよく分からないんだけどそのノアがアレンくんが消えた事や、方舟が元に戻ったこと、そして神田とクロウリーがここに現れたこと、そしてラビが正気に戻ったことにも関係してるみたいなのっ!!」
―目の前のノアの存在に…『ある事実』に驚くラビの様子に…そして突然現れた為にやはり状況を解っていないだろう神田にも…取り敢えず自分の知りうる事を知らせようとそう声を上げる…
…!…なっ…!…じゃあ…このノアはやっぱり…
―ラビはリナリーの言葉の内容から…『目の前のノア』が『自分達を助けた』らしいと知る…
…アレンが消えて…『このノア』が現れて…そしてオレらに味方した…
―その事実に…
…この…『アレンにそっくりなノア』が…
―そうラビだけが気付いた…『ノア』と『アレン』が『そっくり』である『事実(こと)』…
…それも『ただ似ている』というのではなく…『2人』には明確な共通点があった。
―それは『余人』は持ち得ぬ『決定的』な『アレン』の『特徴』…
…それは…
―ノア特有の『浅黒い肌』の為分かり難くなってはいるが…
…このノアには左目の呪いの疵がある…アレンのあの…
…ちょっといつもと微妙に形が違うし…色も薄いけど…『アレ』は間違いなくアレンの…
…それに顔の造りも同じ…髪質の違いと表情や目つきに雰囲気とかも違うから確かに分かり難いけど…確かに『この顔』はアレンの…
―ラビだけが気付いたらしい『その事』も併せ…
…だとしたら…アレンは…
信じ難いと思いつつラビがその『推測』に至ろうとした時…
「…ジュニア…それ以上は口にするな、考えるな。ロードに気付かれると困るんだよ…『オレ』も『こいつ』もな…」
―そういつの間にかラビの目の前まで来ていた『彼』が、他の誰にも聴こえない程の微かな声で言い…『自らの身体』を親指で指し示すジェスチャーをして『こいつ』と告げた…
―続く―
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※初出:2010年1月27日『螺旋の館・別館(ブログ館)』
(ブログ突発駄文再録)