―リハビリ用突発抜粋駄文(Dグレ)―
        【方舟編・奏者ノ資格予想ネタその1】
                     (『お蔵入りネタ』)
                 

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 『…『アレン』を助けたければ…』
 そう再び『ジュニア』に『オレ』は口唇の動きのみで伝える…

 …嘘じゃあない…『アレン』は『もう一人のオレ』だから…どう足掻いても『ノア』の『覚醒』は止められない…
 …けれど…

 …『アレン』が…『アレン』のままでいられる『可能性』がたった一つだけある…

 …その『可能性』について…たった一度だけ…『オレ』はクロスに話した…
 そこまで考えて今度は声に出して告げる。

 「…さっさと出て行ってクロスでも捜せよ、あいつは『お前らの知りたがってること』を知ってる…此処で『オレ』と言い争った挙げ句殺されるよりよっぽど有意義だぜ?」

 …『オレ』が『賭け』で負ける『可能性』…その『懸念材料』の『一つ』として…(…尤も…『この可能性』は『アレン』に『負ける』んだから…まだマシだ…)
 そう思って『オレ』は自嘲気味に嗤う。

 ……そう…まだマシだ…『ノア』に…『千年公』に負けるくらいなら…
 そう考えて『ギリッ』と歯を強く噛み締め、両の拳を握り締める。

 ……さあ…どうだ…?…『ジュニア』…
 『オレ』の『言葉』に瞠目し黙考する『ジュニア』の様子を見遣りつつ『オレ』は考える。

 ……『これ』は『賭け』だ…しかも『オレ』の『賭け』の『レート』を『変動』させ兼ねない『賭け』…

 ……だがそれでも…
 そう考えた時だった。

 『ジュニア』が踵を返した。

 ―そして…

 「…ユウ、リナリー、チャオジー…ここは『こいつ』の言う通りにして、クロちゃん連れて『ここ』から出て行こう…」
 そう言った。
   
                    ―続く―

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 ※初出:2010年3月4日『螺旋の館・別館(ブログ館)』
                     (ブログ突発駄文再録)