「…っ!お前らさっさと行けっ!ここから出て行けーっ!!」
 焦りを含んだ声で『14番目』はそう叫ぶ、その表情には焦燥の色が浮かんでいた。

 ―その『14番目』の様子に…神田とラビは弾かれるようにハッとして顔を見合わせ…

 …そして…

 「オラッ!リナッ!いくぞっ!!」
 「チャオジー!急ぐさっ!!」
 二人は口々にそう言って…
 
 神田はリナリーの腕を引っ張り…そしてラビは踵を返しチャオジーの元へ行き、チャオジーが支えるクロウリーを、その反対側から支えると、チャオジーを促し、半ば引っ張る形で…それぞれ『ゲート』を潜って行った。

 
 
『お蔵入りネタ』
    【方舟編・奏者ノ資格予想ネタその1】
                    ―42―
 


 …『あいつら』が漸く『ゲート』を潜った。
 『オレ』は『それ』を見て、胸中のみでホッと息を吐く。

 ―そして『14番目』が胸中で安堵の息を吐いたその直後…

 「…あ〜あ…行っちゃったよぉ〜!千年公ぉー!ホントに良かったのぉ?」
 聞こえたのはロードの間延びした声…
 その声に弾かれるように『そちら』を『14番目』振り向く。
 「エエv『ハート』かどうかも怪しい『連中』なんかどうでもいいデスv」
 振り向くと…相変わらずの薄ら笑いを浮かべて『千年公』が頷く。
 「久し振りですネェv会えて嬉しいですよ『14番目』v」
 そして振り返った『オレ』を見てにっこり笑みを浮かべてそう言うと…次の瞬間『千年公』は床を蹴り、瞬時に『オレ』の前に現れ…

 …マズイッ!!…そう思った次の瞬間…
 「…っ!!…」
 『ドシン!!』と言う音と共に背中に激しい衝撃を受け…

 ―そして気が付くと…
 「…よくも我輩を騙してくれましたネェ〜!v」
 目の前に『千年公』のその顔があった…

                                  ―続く―

 ―あとがき―
 …なんか気が付いたら伯爵に『14番目』を押し倒させると言う予定外の行動をさせておりました…
 …オオウッ!『第189夜・ユダの呼(コエ)』の影響がこんな所でっ!!(…私はよっぽど『あのシーン』が気に入ったようです…)

 あーでもなんかまたこれで当初と違う方向に行きそうでなんかコワイ…(なにがって…更に長引くんじゃないかってそれがです…)

                        ―それではまたの機会に―RIN―