…どうして…神は…いつも僕から大切な人を奪うんだろう…

 …どうして…僕は…いつも大切な人をこの『手』で『殺す』ことになるのだろう…

 
 
―ハティの訪れ―
           ―1―
  

 
 …憎い…憎い…
 募るのは『疑問』と『憎しみ』…
 『神』に対する…尽きぬ『それ』…

 アレンはたった一人で…膝を抱え…悲しみに…涙する…
 ―ドクン…ドクン…
 …僕が…エクソシストになった理由…
 …それは…いったいなんだった…?…

 ―それは…僕に『生きて幸せになって欲しい』と最後に望んだ…マナの想いに応えるため…

 …でも…マナ…僕はまた…『自分』で『幸せ』を壊してしまった…
 …エクソシストであったばかりに…

 …こんなことなら…

 「…エクソシストに…ならなければ…良かったのかな…」

 …選んだ道は…間違いだったのか…?… 

 ―ズキンと頭に痛みが奔った…

                                            ―続く―