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「…関係大ありさ…『ノアの王子』が見付かったって言っても…『ハート』がなけりゃあ破壊は出来ない」
…そう…だからこそ…取り敢えず何故かは解らぬが伯爵に狙われておったアレン・ウォーカーの元にラビを行かせた…
…イノセンスが破壊されても力を失わず更に適合者の傷を癒し…その命を救った…
そんな離れ業を行ったイノセンス…
…リナ嬢の『黒い靴(ダーク・ブーツ)』以上にとんでも無い真似をしたそのイノセンスが『ハート』である可能性は高い…
…ましてや…アレン・ウォーカーにはヘブラスカの預言の事もある…
…アレン・ウォーカーからは…目を離すべきではない…
そう考えて…『ノアの王子』の事を後回しにしてでも…ラビを向かわせた…
…だが…結局はラビは間に合わなかった…
…そしてラビのこの言葉…
…その指し示す『意味』は…まさか…
そう思いつつも…
「当然だな」
取り敢えずラビの言葉に頷き続きを促した…
―『ハート』の『鍵』―
―7―
…そう…『ハート』がなけりゃあ破壊は出来ない…
―ゴクリ…
―頷くジジイに…オレは唾を呑み込んで…
…でも…
―喉の乾きを誤魔化しながら…
…アレンのイノセンスは…
―口を開く…
「…でももし…『ハート』を見付ける手掛かりが存在したら…?」
…『ハート』を見付け…『覚醒』させるイノセンス…『ハート』の『鍵』…
「…なんだと…」
オレの言葉にジジイとティエドール元帥の顔色が変わる。
「…クロス元帥が…言ったんさ…アレンのイノセンスは…『ハート』を見付けて覚醒させる『鍵』だって…」
―!!
「…か…ぎ…だと…」
ブックマンのジジイが目を見開く…
「…ブックマン…そんなものがあるのですか!?」
…そのジジイを…ティエドール元帥が見る…
「…私も知りませぬ…ハートの鍵などと言う存在は…しかし…もしそれが本当ならば…」
ティエドール元帥の問いに…ジジイが首を左右に振る…
そう…オレ達ブックマンも…そんな存在は知らなかった…
ジジイしか知らないこともあるが…(例えばクロス元帥の『改造アクマ』のこととか…)…だが…流石にそんな『存在』のことを知っていたなら…ジジイはオレに話していただろう…だからジジイが知らないんだろうことは予想していた…
問題は何故クロス元帥が『それ』を知っていたのか…そしてこれまで『それ』を隠していたのかだが…
…恐らく情報源は…ノアを裏切ったノア…アレンの父親…だからこそクロス元帥もこれまで誰にも話さなかったのかも知れないさ…
そう思いながら…とにかく元帥から聞いた話は一通りはジジイには伝えておくべきだと思い…口を開く…
「…それからクロス元帥に…アレンが魘されてたあの時のことちょっと話たんさ…」
オレはジジイに…アレンが魘された時の事をクロス元帥に少し話したと伝える…
「…してクロス・マリアンはなんと?」
するとジジイが真剣な顔で続きを促す。
「…元帥はやっぱりなんか知ってるみたいだった…それどころか…アレンの過去の手掛かりは『教団』にあるって…」
ジジイに続きを促されオレは言う…
「…なんだと…?しかし室長はそのようなことは…」
オレの言葉に目を見開くジジイに…
「…たぶんコムイも知らないか…気付いてないんさ…それでそれ以上の話をするんだったらティエドール元帥達も呼んで来いって…そんで…ユウ達にはクロス元帥のこととアレンのイノセンスのことだけ取り敢えず話してこっち来たんさ」
一連の状況を伝える。
「…ふむ…成る程そう言うことなら急いだ方が良いね」
…オレの言葉に…そう元帥が頷いて…そうしてオレ達はその場を駆けだした。
―終わり―