―「なんで怒ってんの?」―
…そう聞かれた…
―「僕が人間なのが信じらんない?」―
…そう…信じられない…
…信じたくない…
…信じたくないのなら…否定すればいい…目の前の現実を…
…不意に…そんな『声』が聞こえた…
…それは『僕』の『闇』の『声』…
―…『光』と『闇』の『狭間』で…―
―3―
―…否定…
…意識が…『闇』に引っ張られそうになる…
…いけない…聞くな…抑えろ…
…でも…それでも…
…信じられない…
…否定したい…
―…否定…
…いけない…聞くな…聞いちゃいけない…
…どんなに信じ難くても…苦しくても…信じたくなくても…
…目を背けちゃいけない…
…逃げちゃいけない…
…『闇』に負けちゃいけない…
―「あったかいでしょ」―
…苦しくても…
―「同じ人間と人間が触れ合う感触でしょ」―
…『それ』は『確か』で…
…目を背けちゃいけない…
…たとえ『それ』が…
―「兵器は人間が人間を殺すためにあるもの」―
…どんなに信じ難い『現実』だとしても…
…でも…それでも…信じ難いのは変わらなくて…
…だってそれは…つまりアクマを使って人間を狙ってるのは…同じ人間だと言う事実(こと)…
…それを信じたくなくて…
―「同じ人間なのにどうして」―
…そう言った…
―続く―