―イノセンスを使って…リナリーが座らせられている椅子を掴む…

 …発動したミランダさんのイノセンスの『力』が、僕とリナリーの『攻撃を受けた時間』を吸い出してくれた…

 …有り難う…ミランダさん…

 …おかげで僕らは力一杯戦える。

 …今度は…今度こそ守ります…

 …一緒に『ここ』から出ましょう。


 
―…『光』と『闇』の『狭間』で…―
                 ―6―
 


 …奇襲は成功…まずは…一体…破壊(救済)した…

 …さあ…勝負だ…ロード…

 …そう…思った時だった…

 「アレンくん…」
 …リナリーが聞いてくる…
 「…あの子は…」
 …ロードのことを…
 …アクマなのかと…
 …その疑問は当然…アクマの魂が見えないリナリーが…目の前にアクマと共にいるロードの事をアクマかどうか僕に聞くのは当然…
 …でも…正直…辛い…
 …リナリーが悪いんじゃない…
 …ロードが人間だという…その事実そのものが…それを伝えるのが…苦しい…
 …そう思いながらも…僕は告げる…
 …人間だと…
 リナリーはその僕の言葉に…ただ…「そう」とだけ答えた…

 そして…その時…ロードが…空中に文字を綴る…
 …それは…『僕』の『名前』…

                                            ―続く―