…ロードは僕の名前を知っていた…
 …その事で…僕はロードが確かにブローカーなどとは違い、伯爵に近い位置にいる『人間』だと悟る…

 …伯爵にとって忌まわしいだけの失敗の話を、こうも詳細に伯爵が利用しているだけの『人間』に話すとも思えないから…


 
―…『光』と『闇』の『狭間』で…―
                 ―7―
 


 …なんだ?…
 …なんでロードは…あんな表情(かお)を…?…瞳を…?…
 …なんで…僕に…
 ―…トクン…
 …不意に…『何か』を感じた…
 …なんだ?…この感覚は…?…
 
 一瞬感じた…その不可思議な感覚に…僕が疑問を感じていると…
 …ロードがアクマに奇妙なことを言った…

 ―「自爆しろ」―
 …ロードの言葉に…言われたアクマは…戸惑いながらロードに何かを訴える…
 
 …『自爆』?…なんのことだ?…一体何を考えてる?…

 …アクマのその狼狽えように…僕は疑問は持つ…
 …その疑問を僕が口にしかけたその時だった…
 …ロードが『それ』を言ったのは…

 ―「イノセンスに破壊されずに壊れるアクマ…」―
 …なにを?

 …嫌な…予感が…

 ―「…ダークマターごと消滅する…」―

 …消滅?…どういう…ことだ…?…

 ―「そしたら救済できないねー!!」―
 …救済…
 …できない…?…

 ―!!!―

 ―「2レロ」―
 …耳に入った…そのカウントの『意味』…

 …理解したその瞬間…叫び…駆けだしていた…

                                            ―続く―