「……へぇ……AKUMAを造るとこ始めてみた」
出来上がったAKUMAを見てなんとか『俺』はそう言った。
「14番目?顔が蒼白ですがどうしました?」
「……別に、何も」
「?」
「ふふふ……あははははっ」
『俺』はAKUMAになった女だったものをみて笑った。
「14番目?」
「愚かだねぇ?相手を苦しめて……あははははっ。魂を鎖で縛ってっ」
「鎖?」
「?見えないの?千年公。あのAKUMAに縛られている魂が」
「我輩には見えませんが」
「そっかぁ……ふぅん……」
無邪気に笑う。
「あぁあ……千年公。やっぱり『俺』も人間なんだよなぁ……『俺』はどうしようも無いくらいに強欲だ」
「それは14番目だけではありませんよ。我輩達もエクソシストも……

神も

皆、強欲なんですよ。」
「神も?」
「ええ」
「千年公は物知りだね。『俺』、千年公の話を聞くの、大好き。皆と会えてよかった」
「我輩も会えてよかったと思います」
「……それでも、やっぱり記憶は取り戻したいな。ねぇ、千年公。思うんだ。」
「何をですか?」
「……『俺』は自分の記憶を自分で消したんじゃないかって。ただの勘だけど……」
『俺』は笑った……筈だった。でも笑っていなかった。

『俺』の顔は今にも泣きそうな顔だったに違いない。




―END―