真っ暗な部屋で、アレンは目を覚ます。
「……ここは……?」
呟いたが答えは無いと思った。
思ったのだが……あった。虚しい答えが。
「教えませんヨ」
答えたのは…
「伯爵っ!?」
千年伯爵。伯爵はアレンの真後ろに立っていた。
「何を驚いているんですカ?貴方を拐ってきたのは我輩ですヨ?」
「…ああ…そういえば……つまり僕は拉致されたと…今って何時ですか?」
アレンは思い当たったのかそう言う。
「1時デス」
「……あれから7時間も立ってるんですか!?」
「そうなりますネ」
伯爵は笑った。