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 …事前に何かを識ることが出来れば何かが変わるのかもしれない…
 …貴女に…直接…総てを伝える事は出来ないけれど…
 …せめて何かが変わればいいと…
 …願わくば…貴女が幸福になれます様に…
 …喩え…私がどうなっても…

 
 
虚無の欠片 ―1― 


 腰近くまで伸ばした直毛(ストレート)の黒髪を片手で玩びながら、少女は一人街道を歩いていた。

 少女が一人あたしの目の前にいる(目の前と言っても数メートルは離れているのだが…)
 彼女が身に纏っているのはゆったりとしたクリーム色のローブに手には白銀に輝く長い杖…
 はっきり言って旅をするにはあまり合理的とは言えない格好だろう。
 その彼女の前にはいかにもといった風体の、倒しても倒しても湧いてくることゴキブリの如し!世間の迷惑!あたしにとってはただの雑魚!一山幾らの盗賊さん達vであるv
 やーvラッキーだわーv盗賊いじめに行こうと思って宿を抜け出したら、こおぉんな近場で女の子が襲われてるなんてv
 よーしv奴らを倒して、あの子を助けて、盗賊のお宝&アジトの情報&礼金ゲット!
 と言うことでvまずは呪文を小声で…
 ―すべての力の源よ輝き燃える明き炎よ―

 夜道を旅していたのを突然遮ったのは盗賊達…
 「へっへっへっ!かわいいねぇ〜お嬢ちゃん、怯えて声も出ないのかい!」
 下卑た声で彼らは言う…どうやら私が先程から少し俯いているのを怯えているのと勘違いした様だ…
 口々に彼らが優越感たっぷりの表情で何かを言っているが私はそれを殆ど聞いていない…
 そんなことよりこれからの事の方が大切だから…
 別段急ぐ旅では無いとはいえ…こんな奴らに関わっている暇は私には無い…
 …無いが…こいつらは盗賊である…そして…この近くに彼女がいるだろう事も分かっている…
 …だから…もしかしたら…こいつらから…彼女の情報が得られるかもしれない…
                            ―続く―
 ―あとがき―
 こんにちは皆様、RINですm(_ _)m
 虚無の欠片の第一話です。
 …あう…なかなか神託が出てきません…
 そして…いきなりオリキャラの登場です…
 …エー…取り敢えず…次回予告を…
 次回は…仲良し四人組(Byアメリア)の中の誰かがリナ達と合流する事になると思います(そう言っておいて実はガウリィなんて落ちはありません)
 神託についてはかなり怪しいです…
 ―それではこれから宜しくお願い致します―RIN―
 



               

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