…封神計画が終わった…
…僕は現在(いま)皆の薦めで新仙人界・蓬莱島の教主を務めている…
―未来に向けて・前編―
―現在・蓬莱島は小さな小競り合いこそあるが…概ね平和だ…
崑崙と金鰲―元々この二つはあまり仲は良くは無かったのだし…
…つい最近まで争いあっていたのだから当然と言う物だろう…
崑崙と金鰲・人間と妖怪―この二つがいま共に在る・ここ蓬莱島…
異なる二種族が共に住まうこの地を治める者に僕が選ばれたのは…まあ当然なのだろうと思う…
…だが…それでも偶に思う…
…僕で良かったのだろうかと…
指名を受けた時には嬉しかった…
自信が無いわけでは無かったから…やれると思ったから引き受けた…
…でも…
小競り合いが起こる度に思う…
…僕では駄目なのだろうかと…
…僕が教主として治めきれていないから…
…僕には大勢の人の上に立つ器が無いのではないのかと…
思ってしまう…
何か問題が起こる度に…
行き詰まる度に…
師叔ならどうするかと…
師叔がいたらと…
…教主となった現在でも僕は師叔を頼っている…
師叔を捜す皆と同じ様に、否それ以上に僕は気が付けばいつの間にか師叔を捜している…実際には捜しに行かないけれど…ふとした拍子に捜している…
…太公望師叔の小さくて、でも誰よりも大きかったあの背中を…
教主として…本当なら…仙人界と人間界を完全に分ける為にはみんなに人間界に行かないように言わなければならないのに…
師叔の後を追って行ってしまった四不象と武吉君を捜して連れ戻さないといけないのに…
師叔の事だって本当は捜して、連れ戻すか、捨て置くか、決断を下さないといけないのに…
僕はそれすら出来ない…
…正直師叔の事を気にする反面、見つからない事に安堵さえ感じている…
人前では取り繕ってはいるけれど…
僕のこの不安定な精神(こころ)が皆の反感をかっているんじゃないかとさえ思えてくる…
崑崙のみんなや最後の戦い、共に戦った張奎君達はともかく…最後まで敵だった…妲己側の妖怪達は…
最初の内は妲己がいなくなって…金鰲も崑崙も無くなって…争う理由も無くなったから、新しい仙人界で共に暮らすと言うこともあって、三大仙人の推薦と僕自身の実力そして、僕が通天教主の息子だという事もあって能力主義の妖怪達は従ってくれたけれど…
…現在は…彼等(妖怪達)は僕に不満を抱いているんじゃないかと思ってしまう…
崑崙で育ち、崑崙の道士として、人間として皆を欺き、多くの妖怪(仲間)達を封神した僕を…
…僕が師叔の事が中々割り切れず、不安定である様に…
彼等(妖怪達)も僕に対してそうなのではないかと…
…不安になる…
そうしてやはり思う…
…師叔ならと…
思ってしまう…
―続く―
―あとがき―
済みません…続いてしまいました…
遅くなってしまい申し訳ありません、RINですm(_ _)m
これは4444HITをゲットされました、CIPHER様のリクエストをもとに書かせて頂きました。
CIPHER様改めて4444HITおめでとうございます!
そしてリクエストどうも有り難うございますm(_ _)m
リク内容は小説で、「ようぜん主人公・健全」と言うことでしたが…
何だか小説と言うより楊ゼンのモノローグという感じになってしまいました…(しかも何だか暗いし…楊ゼン…)
ちなみにこの楊ゼンはあくまで健全です!
見ようによっては楊太だと言う人もいるかもしれませんが…
この楊ゼンの太公望への感情は尊敬や信頼といったものです!
続きをお読み頂ければこれが健全だという事がよく解ると思います…多分…(急に弱気になる…)
それは兎も角長くなってしまいましたのと、遅れていると言うこともあって取り敢えずキリの良い所で切りました。
ご満足頂けるかどうか分かりませんが、まずはこれをお受け取り下さい、続きは今年中にはUP致したく思っております。
もしご不満な様なら仰って頂ければ時間は掛かるかも知れませんが書き直しを致しますので、遠慮無くどうぞ(^_^)
―それではリクエストどうも有り難うございました―RIN―