…ナリト…
 …成人…
 …為人…
 …ナルト…

 …次代の『奥継』…
 …『渦巻』を『鳴門』を…
 …そして『螺旋』を…

 …『受け継ぐ存在』…
 
 
 
名付けの意図―2―


 ―…「為すべき事を成す人に」…
 …『―成人―』…

 「…『ナリト』か『ナルト』……奥方様…『カナリ様』から一字を取って名付けたい…そう先生は言っていました…」
 …師の言葉を思い出しながらカカシはそう言い…
 「…どちらが良いと思うかと聞かれたので…オレは『ナリト』が良いと言っておきましたが…最終的には奥方様と相談して決めると言っていました…オレが知っているのはこれだけです…」
 …小さく嘆息し…そう続けた…
 「……そうか…カナリの名から…か…」
 …カカシの言葉に三代目は…
 …その場にいる誰にも気付かれはしなかったが…
 …一瞬僅かに目を伏せ…
 …しかし…次の瞬間には…
 …愛おしそうに…その腕に抱いた…赤子を見つめていた…

 …つい…先程までと同様に…

 「…では…この場におる主等を信じ…主等を立ち会いとして…四代目の御子に…この子に名付ける…この子の名は…」

 「…いつきナリト…」

 ―『斎樹成人』―

                                  ―続く―