―悩みと疑問―(道徳真君と黄天化―似た者師弟―)
…天化…やっぱり…俺の事嫌いなんじゃ…どうしよう…天化の事を考えると頭が変になる…気になって眠れない…
雲中子に貰った睡眠薬はもう切れたし…
…今日はどうしよう…また天化を太乙に預かって貰って、普賢の所にでも泊めて貰おうか…何も聞かずに泊めてくれるのは普賢ぐらいでだしなあー
…ああ…どうしよう…
―コーチには関係ないさっ!!―
思いっきり怒鳴っちまったさ…
…コーチ…あの後元気なかったさ…
…ほんとは分かっているさ…コーチはいつも俺っちを気に掛けてくれてるって…あれは八つ当たりだって…
…ホントは分かってるさ…コーチは何も悪くないって…なのに何でこんなに腹が立つさ…
「天化…その…話しが…」
「コーチ…丁度よかったさ…俺っちも聞きたい事があったさ…」
「なんだい?天化?」
天化がいつに無い、真剣な…思い詰めた様な顔で俺を見てる…
「コーチ…好きな人がいるって本当さ?」
…そうさ…分からない事があったから苛ついてたのさ…最初からコーチに聞けばよかったさ…
…好きな人…
「天化…何の事だい?」
「何のって…惚けなくってもいいさ…俺っち…ちゃんと聞いて知ってるさ…」
コーチ…心底、解らないって…そんな顔してるさ…どういう事さ…
「聞いたって…一体誰に!」
何処の誰がそんなでたらめを天化に吹き込んだんだ?純真な天化を騙すなんて…ただじゃおかないぞ!
「わっわ…太乙様さ…あっ…」
しまったさ…コーチの迫力に押されて…つい…でもやっぱりコーチ…誰かいるんじゃ…
…でも何で…コーチは俺っちに隠すさ?
「天化…太乙の所に行くぞ!」
太乙の奴…人が悩んでるの知ってて…見損なったぞ!
「太乙!!」
「あれ…凄い勢いだね、どうしたのさ、道徳?今日は天化君も一緒かい?」
道徳が凄い勢いでやって来た…まあ…大体用件は分かってるけどね…
「太乙!どういうつもりだよ、お前!何で天化にあんなでたらめを吹き込んだ!」
「でたらめって?」
「太乙さん、俺っちに、コーチは好きな人がいるって言ったさ…」
「あーあの事かー、でもあれはでたらめなんかじゃないよ…」
「なっ!」
道徳が身を乗り出す。
「え…」
天化君の顔色が曇る。
「あー待ってよー、天化君、君あの時最後まで話しを聞かなかったでしょう」
「俺っち…そんな事…」
天化君が顔を上げる…
「そんな事あるの…あーもう!君等ってホント鈍いんだね…人に言われなきゃ分からない?道徳が好きなのはね天化君、君だよ君…道徳は君の事が気になって夜も眠れないんだってさっ」
そう一気に言ってやる、これで分からないなんて言わないよな…
「なんだ…好きって、そう言う意味だったのかー」
道徳がめちゃくちゃ明るい声で言った…嫌な予感…
「夜も眠れないって…コーチ…俺っちの事そんなに心配してくれていたのさ?」
「まあ…それで雲中子や太乙や普賢に睡眠薬とか貰ったり、相談にのって貰ったりしてたんだ…天化にはこんな事格好悪くて言えなかったんだよ…」
「そんな、全然格好悪くないさ!俺っち嬉いさ!俺っちもコーチが大好きさ!」
「そうかー嫌われてなかったのかー良かったーそれじゃあ帰って今日は崑崙百周だ!」
「分かったさ!今日は負けないさよ!」
「それじゃあなー太乙ー色々ありがとうなあー」
そして…道徳と天化君は帰って行った…
「全然分かってない…」
太乙は嘆息混じりに―
「まあ…君等お似合いだよ…」
―そう呟いた。
―終わり―
―編集後記―
―虎谷ひう様・竜魅様―長らくお待たせして申し訳ありませんでしたm(_
_)m
そして改めて竜魅様のお誕生日&祝・半年おめでとう御座います(^_^)v
実はこの話…没ネタがあります…こちらもその内仕上げて(サイトの何処かに)UPしようと思っております。
それではリクエスト、有り難う御座いますm(_
_)m
リク内容は道×天・ほのぼので修行中な二人でした。
何か…道天・ほのぼのこれは兎も角…全然修行してない様なー…(-_-;)
(編集後記にミス発見・下線部に脱文あり―訂正致しました―済みません―)