…こわい…こわい…どうしようもなく…
 …このままだと…僕は…
 思い悩んだ末に…僕は『あること』を決心し…ベッドから起きあがり病室を出ていった…


 
―懊悩の末の『決意』―
            ―2―
 


 ―コココココン…
 ドアをノックする…

 ―…シーン…

 …返事が…ない…
 …おかしいな…コムイさん…リナリーの病室にいるって聞いたのに……
 「…あの…コムイさん…いるんですよね?」
 病室の前…ドアの両脇に立っているファインダーさん達に聞いてみる…
 「ええ…確かに…」
 そう言って頷くファインダーさん。

 …と言うことは…
 ―ハア…
 僕は大きく溜め息を吐いて…

 ―「コムイさん入りますよ」―
 そう言ってドアを開ける。
 ドアを開け…部屋に入ろうとして…僕はその部屋の状況にギョッとする。

 ―「…………」―

 …書類書類書類…書類だらけ…
 …書類で埋まった部屋…

 「…ここ…確かリナリーの病室の筈じゃあ……」
 そう思って…視線を廻らせれば…書類の山の中に…確かにベッドがありリナリーが眠っている…
 「…えっと…コムイさんは…」
 そう言って更に部屋を見渡せば…

 「あっ!いたっ!」
 リナリーの眠るベッドの向こう側…書類に埋もれるように…眠るコムイさんの姿…

 「…はあ…やっぱり…」
 その姿に…僕は嘆息を漏らし…

 ―「コムイさん!」― 
 取り敢えず傍まで行って肩に手を置き名前を呼ぶ…
 ―「…………」―
 …だが…やはりコムイさんは起きない。

 …はあ…仕方ない…
 そう思って僕はコムイさんの耳元に寄り『あの言葉』を口にした…
 
                                       ―続く―