ペルソナ―崑崙編2―
《普賢》
太公望君―原始天尊様から『一応同期であり同格にあたる道士』として紹介された少年は、仙界で育ちごく最近道士となったばかりで下界に下りた事のない僕にとっては初めて出会った同じ年頃の相手だった…
…だから僕は彼を原始天尊様から紹介された時…
…そして『…あやつはおぬしと年齢も近いゆえ仲良くするとよい』そう言われて…
すごく嬉しかった…
だから…
「初めまして太公望君!僕らこれから友達だね!」
そう言って握手をしようと右手を差し出した。
《太公望》
普賢―原始天尊様に紹介された『同期の兄弟子』
汚れのない子供の様な笑みを浮かべ彼が差し出したその手もまた白く汚れのないものでまるでその頭上に浮かぶ光輪の様だった…
その笑顔に不思議な懐かしさを感じたが…しかし…
「初めまして太公望君!僕らこれから友達だね!」
『友達』―その言葉を聞いたその瞬間何故か脳裏に過ぎった…
『友達になどなってはいけない!彼と深く関わってはならない!』と…
それから彼とはできるだけ関わらない様にした…
彼が関わると不思議な矛盾する感覚に襲われどうして良いか判らなくて困惑してしまうから…
《伏羲》
原始と共に呂望としてこの崑崙に戻って来て、そして異例の早さで不死長生の道士となった…
そして太公望の名を得て原始から12仙に引き続き引き合わされた『同期・同格の兄弟子』道士名・普賢と名乗るあの子供…その名は燃燈の後継である事を意味する…
『初めまして』―その言葉を聞いた時は微笑ましいものだと思った…
…この者は知らぬ事ではあるが我はこの者を知っている…
…この者がまだ幼子であった頃…崑崙に来る前…原始に迎えに行かせたのは、そして正式に道士となりし後に『普賢』の名を与えよと指示したのは我であったから…
しかし…『初めまして』―その後続いた言葉…
『友達』―その言葉とその時初めて間近に見たこの者の笑顔それを見た瞬間我は感じたその予感に、それが何であるかを理解した刹那戦慄が走り、我は思った…
『この者と深く関わってはならない』と…
―続く―
―あとがき―
皆様RINです、お久しぶりです、随分お待たせしてしまいました、ペルソナ―崑崙編―第2話ようやく書き上がりました、申し訳ありませんでした<(_ _)>
エー今回は太公望(伏羲)の普賢との出会いの時のそれぞれの視点を描いて見ました…
普賢が太公望と友達になるのはまだまだ先になると思います…(…何しろ伏羲が避けてますから…)
―それではまた…次は一体何時になるか…ちょっと判りませんが…では―RIN―