―『神聖王国』とも呼ばれる『黒白王国』…
 …その『国』の『王城』の奥で一人の男性が足を止める。

 「……オヤ…?v…」
 そう呟くとその男性は中空へと視線を向け…そして嬉しそうにその口の端に笑みを刻んだ。


 
―プロローグ―
        ―序―
 


 「…師匠…どうしてマナは一緒じゃないんですか」
 不満そうな様子で茶色の髪の少年がそう問う。
 「…お前…これから何処に行くのか本当に解ってるか?」
 少年に師匠と呼ばれた長い赤毛の男性は眉根を寄せてそう問い返す。
 「解ってますよそれくらい!王宮でしょ?昨日話したトコじゃないですか!僕のこと馬鹿にしてるんですか?」
 そう言って少年は怒る。
 そして怒る少年を暫し男は見遣り…「はあ」と大きく嘆息を吐くと…
 「あっ!なんですその溜め息!やっぱり僕の事馬鹿にしてるんだっ!」
 少年はそれを見てそう憤慨し…
 「……分かんねぇんならいい…言っても無駄だ…」
 憤慨する少年を男は呆れた様に見遣りそう言った。

                                       ―続く―
 



    ―  〜以下続―