「…愛してる…二人の笑顔が私の幸せ…」
 …そう言って微笑った最愛の女性(ひと)…

 …『自分』にとっては…

 …貴女のその笑顔こそが…


 
―…遠き日の想い…―
          ―序章―
 


 …なにが悪かったのでしょう…
 …幸せはある日永久に壊れてしまいました…

 …なにが悪かったのでしょう…
 …幸せを失うことを恐れた私でしょうか…

 …なにが悪かったのでしょう…
 …恐らくそれは『運命』に抗ったことなのでしょう…

 …なにも知らない『私』の最愛の二人…
 …巻き込んでしまってごめんなさい…

 …そして…有り難う…
 …こんな『私』の我が儘に付き合ってくれて…

 …でも…もういいから…もういいの…
 …二人の『運命』を狂わせてまで『私』は『運命』から逃げようとは思わない…

 …だから…どうか…もう止めて…
 …守ってくれて…守ろうとしてくれて…有り難う…

 …愛してるわ…『私』の愛しい兄弟達…

 …たとえ『私』がどうなっても…

                                            ―続く―