「…まあ、実際の詳細については任務受付所で各自に指示を出す。これからすぐに下忍担当の者達以外は部下を連れて受付所に向かえ!散!」
 そのばあちゃんの指示を受けて、その場に集まったヤツらは下忍担当上忍を除き、それぞれ執務室を出ていった。


 
虎の穴―5―


 「…それで火影様…どうしてオレ達を残したんです?」
 どこか不満そうな様子でカカシが言う。
 恐らくカカシのヤツは残された理由をある程度感じていて、だからこそ疑問を持つのは解る…
 …アスマと紅先生が一緒に残った事への疑問…
 …でも…疑問は解るとして…どうして不満なんか持つんだ?あいつは? 
 …まあ…どうでもいいけど…
 …それじゃあそろそろ出るか…

 どこか不満そうなカカシの不遜な問いに、あたし達が唖然としていると、不意にどこからか声がした…
 「それについては俺から説明する」
 その声のした方を見てみると、いつの間にか火影様の隣に、薄紅の狐面を着けた小柄な暗部の姿があった。
 …その突然すぎる出現よりも、あたしはその暗部の姿に驚いた。
 …何故ならあたしはその暗部を知っていたから…
 …滅多に表立っては姿を現さない事で有名な、凄腕の暗部…
 …過去にたった一度だけ…暗部と上忍の合同の任務で彼の指揮の下動いた…
 …薄紅の狐の面・十歳前後の容貌に面の奥から微かに覗く深い群青色の瞳…
 間違いなく…あの時の少年暗部…
 …何か不思議な感じがして…もう一度会ってみたいと思っていた相手…
 …確かに本人だと…改めて思い…こくりと固唾を呑んだその時…

 凄まじい速さで、何かが横を掠めた!

                                  ―続く―
 ―あとがき―
 お久し振りです、RINです、遅くなってしまい申し訳ありません<(_ _)>
 浜口篤子様、長らくお待たせしてしまい本当に申し訳ありません<(_ _)>
 それと今回もリク小説のメール発送は、ウイルスその他やRIN個人の事情からも、見合わせさせて頂こうと思います、申し訳ありません<(_ _)>
 ―申し訳ありませんが、どうぞご了承お願い致します<(_ _)>
 そして既にご存知かと思いますが、『螺旋の館』とRINはURLとメールアドレスを変更することになりました。
 今回も見送らせて頂きましたメールでのリクの送信ですが、再開時には新しいアドレスで送らせて頂くことになると思います。



                            ―それではまたの機会に―RINm(_ _)m