…綱手は言う…
「ナルト…戸惑うのは解るけど…無理して心を押し殺したら…歪んでしまうよ…」
…優しく…
…口では何だかんだ言ってるけど…あんたが『その気』ならとっくにあんたは『奥』を動かしていたんじゃないのかい…そもそもあんたにはうちはの監視も任せていた筈だよ…それなのにうちはは現実として里抜けに成功してる…それは…あんたがうちはの監視用に影分身を用意していなかったって事…つまり…あんたがうちはを信じたかったって事じゃないのかい?…ナルト…
追跡任務―5―
…感じる…ばあちゃんの…優しいチャクラ…
…時々…じいちゃんから感じたのと同じ…
…オレを…優しく包み込む様な…チャクラ…
「…俺…オレは…ばあちゃん…オレはあいつらと一緒にあいつを向かえに行っても良いの?…『器』で『監視』の俺が…」
…忍の俺が…
「…『火隠し』の『庭師』の『渦巻』じゃなくて…」
…忍としてじゃなく…
「…『下忍』の…『うずまき』が…」
…ナルト(俺)として…
…感じ取る事が出来る…
…『渦巻』の能力(ちから)…
…『あいつら』からも感じる…あったかいチャクラ…
…これまでずっと…
…オレのコト知ってる…生まれる前からずっと傍にいてくれた『ヤツら』からしか感じなかった…
…あったかい…チャクラ…
「行きな!ナルト!行って『お前』のようやくできた『大切』な『仲間』を助けておいで!」
…ばあちゃん…『それ』…火影の言って良いセリフじゃないよ…
「……ばあちゃん…俺…オレ…」
…少なくとも…『奥継(俺)』に対してだけは言っちゃいけない言葉…
「…ゴメン…行ってくる!!」
…少なくとも…『奥継(俺)』には許されない筈の言動…
…有り難う…ばあちゃん…
…ナルトは…火影邸の奥にある己の私室で改めて装備を調えながら…心の中で綱手に頭を下げた…
「…ナルト…『真実に大切な存在』が懸かっている時には…『奥継』の役目なんてついでで良いんだよ…」
…『火影』の言う言葉では無いけど…
…でも…
…確かに…お前は…継ぐには早過ぎた…
…なまじお前が完璧に役目を果たすから普段は皆忘れがちだが…
…確かにお前は…お前自身が言う通り…
…継ぐには早かったんだろう…
…たとえどれ程能力(ちから)があろうと…
…お前はまだ…
…幼いのだから…
「…まあでも…将来有望な忍の育成は火影の役目でもあるからね…これぐらいは良いだろう」
にやっと口角を僅かに上げて笑みを浮かべて言う。
…だがすぐに真剣な表情(かお)で…
「…でも…あいつは…それでも…忍として動くんだろうね…」
重々しい口調で呟き嘆息を漏らした…
…そう…忍(奥継)として…
…これまでが…『そう』であった様に…
…これからも…
『…願わくば…少しは…あの子が…『自分自身』を省みる様になってくれる様に…』
…少しでも…自分の想い(こころ)に…気付ける様に…
…ありがとう…ばあちゃん…分かってるよ…
…ばあちゃんが…そして…じいちゃんも…
…いつも…俺に命を下しながら…苦しんでたって…
…いつも…感じてたから…
…それでも…俺にはずっと解らなかったんだ…
…現在も…正直…ちゃんと解ってるって云える自信ないけど…
…でも…ちょっとだけ…分かったと…そう思うから…
…だから…
…そんなに心配しなくても大丈夫だよ…
…俺は…ちゃんとこなすから…
…一人の忍者として…
…ナルト(俺)として…
…分かってるから…
…この任務は…
…『奥継』としては…普段受けてる通常の『監視』と『護衛』の『特別長期任務』の延長で…あくまで『任務』のついで…『任務』として改めて受けた訳じゃない…
…『何か』があった時には『奥継』として…その裁量で…でも…
…追跡任務(これ)はナルト(俺)の任務…
…そう…
…『サスケ』を追って連れ戻すのは…
…俺『うずまきナルト』の任務…
…五代目・火影・綱手ばあちゃんからの『木ノ葉の奥』に対してではなく…
…ナルト(俺)への初めての任務…
…暗部の『ツイナ』への『追い忍任務』ではなく…
…下忍の『ナルト』への『追跡任務』…
―追跡任務―終わり―
―あとがき―
どうも皆様、RINですm(_ _)m
『追跡任務』終わりました。
…と言っても…ナルトの『任務』自体はこれからですけどね…
…それでどこら辺が『追跡任務』かと言えば…
…『ツイナ』に下された『追跡任務』が終わると…
…『ナルト』に下される『追跡任務』が待っていた…と言う事です…
…その『任務』についての…
『ナルト』の考え違い(『木ノ葉の奥』への任務だというモノ)を訂正…
…そちらはついででむしろ口実にしてしまえという『ナルト』への綱手姫からのハッパかけの話であり…
本編『追跡任務』編への補足エピソードと言った…
…複数の意味合いで…『追跡任務』が絡むので…
このタイトルにしました。
それと前回第4話でナルトの名前の表記が何度か違ったのは一応意味があります。
変換ミスではありません。
そして一度だけ綱手様がナルトの事を『ナリ』と読んでいますがこれにも意味があります、誤字ではありません。
…これらの意味については…次にUPする予定の話とスレナルバレネタ(カカシ編)で書く事になると思います。
それとやはり前回第4話で、綱手様が『ナルト』に言い聞かせていた『忍者論』は私がこの話を書くにあたって私的に考えたモノです。
参考にしたモノはNARUTO以外ありませんし、あくまでこのS・Dシリーズ用の『忍者論』です。
…と言うかNARUTOを読んでいて…私が思った事の一部と言う方が正しいでしょう…
…他にこれに元ネタがあったとしたら『それ』やはりは私がこれまでの人生で『見たり・読んだり・体験したり・そして思ったり』した様々なモノでしょう…
…尤もこれはこれだけに限らず私が書く物総てに言えますが…
…でも…これは他の方にも言える事だと思いますし…
…影響を受ける事もあると思います。
…パロディ自体…『それ』の産物だと思いますし…
…でも『影響』は兎も角『盗作』は駄目ですよ、ええ絶対、パロディ書いてる人間が偉そうに著作権を云々するなんてと…
『お前』に言われたくないと言うかも知れませんが…
…でもそれでも一応違いますからね。
『影響』されて著作物を『参考』に必要に応じて『一部文章』を『引用』などして『パロディ』を書くのと、『盗作』は、違うんですよ。
『パロディ』は二次或いは三次著作物になりますから…
…ああ…ホントはこんなくどいこと書きたくなかったのに…止まらなくなってしまいました…済みません<(_ _)>
…なら書くな!と言うつっこみは既に自分で入れております…
…カミソリメール&ウイルスメールは出さないで下さい<(_ _)>
―それではまたの機会に―RIN―