―…『そんなことないよ、レロ』…
 …そう言って向けられた優しい笑み…

 …アレンたま…

 …覚えて無い筈なのに…
 …レロの名前…呼んでくれるレロか…
 …レロ達のこと…敵だと…思ってる筈なのに…
 …笑ってくれる…レロか…


 
岐路(わかれ)への道程(みち) 
              ―4―
                〜幕間〜



 …思い出した様子なんか…無いレロ…
 …でも…

 …いまならわかるレロ…

 …まえに…伯爵タマとロートたまが言ってたこと…
 …アレンたまは…たとえ忘れても…敵だと思っていても…
 …それでも…
 …『アレン』たまは…忘れない…敵にはならない…
 …わかっていなくても…わかっている…

 …そう言ってた…
 …変な話しだと思ったレロ…

 …でも…

 …いまなら…わかるレロ…

 …目の前にいるのは…エクソシストでレロ達を敵だと思ってる筈の…アレンたま…

 …でも…

 …それでも…

 …『アレンたま』は『アレンたま』だレロ…

                                            ―続く―