「…どうしましょう…リナリー殿…まさか人形はアクマに…だとしたら…」
 …自分のせいだ…そう言って後悔に打ちひしがれるトマに…
 …リナリーはトマの両肩をガシッと掴み… 
 「トマ!落ち着いて!大丈夫…少なくとも…まだ大丈夫だわ!」
 …そう言った。
 
 
 
…ディスティニー…
         ―マテール編―
               ―12―
 

 
 ―そして話は少し戻る…


 ―ドガドガドガガッシャーン!!!
 …何処からかそんな音が聞こえ、神田・トマそして『人形』とその連れの『子供』が、その音が聞こえた方を向く。
 「アクマか?」
 まず最初にそう言ったのは神田だった…
 「…リナリー殿が戦っているのでしょうか?」
 …次いでトマが…
 「…どこか…崩れたのかも…」
 …そう言ったのは…『人形』の連れの『少女』…
 「どういうことだ?」
 『少女』の言葉に神田が怪訝そうな顔で聞く。
 「…この町の家は…古くて崩れやすくなっているの…前にグゾルがそう言っていたわ」
 そう言って『少女』は『人形』の方を見る…
 …そして『人形』も…『少女』の言葉に頷き…
 「…そうだ…ここは500年の間に…だいぶ壊れやすくなっている…」
 …そう言って肯定した。
 「…そうか…ならリナリーとアクマとの戦闘の影響で壊れたのかも知れないな…」
 …『少女』と『人形』の言葉に神田は頷き…
 「…………」
 …暫し…何事かを考え…
 「…取り敢えず俺が様子を見に行く…アクマがいるかも知れないから、お前達はここにいろ、トマ、大丈夫なようならゴーレムで知らせるから、二人を連れて来い」
 …そう言って…神田は角を曲がり…
 …その後…
 …トマの背負っている電話に、神田のゴーレムからの連絡がある…
 「アクマはいないから大丈夫だ」と…
 …そして二人に念のため…先に自分が行って安全を確認すると言って…トマも角を曲がり…
 …聞こえてきた会話にトマは驚き飛び出してしまう…
 …その際…二人が後をついてきているか、すぐ其処にいるのか、確認するのも忘れて…
 
                                            ―続く―

 ―あとがき―
 どうも皆様、RINです。
 今回の本文…グゾルとララが逃げるとこを書きたくて書いてた筈なのに…何故か書けませんでした…次回に続きます…

                                  ―それではまたの機会に―RIN―