「…それじゃあトマ…神田が心配だし、取り敢えず一度アレンくんの言うように合流しましょう」
そう言ってリナリーはトマを振り返り…
「ええ」
リナリーの言葉にトマが頷き…
…そして二人は歩き出した…
…黒い小さなゴーレム『マナ』の後を追って…
…ディスティニー…
―マテール編―
―23―
…後…もう少し…
―…マナに案内されて…こちらへと近付いてくるレディーリナリーとファインダーのトマの姿を『遠見』して思う。
…あそこの角を迂ったら…もうすぐか…
そう思いつつ…横になっている神田を見る。
…神田の意識は…かなりあやふやなようだ…
…傷も重いみたいだし…レディーリナリー達が来たら病院に連れて行くように勧めてみましょうか…?
…神田の事なんてどうでもいいですが…死なせるのは寝覚め悪いですし…
…それに…
思いつつ…今度は地下にいる二人を『遠見』し…
…その方が…あの二人には……
そう思った時だった…
「アレンくん!」
…レディーリナリーの声…
その声にハッとして…そちらを向くと…
部屋の入り口の所にレディーリナリーとトマの二人…
…そしてこちらへと飛んでくる『マナ』…
「おかえりマナ、お疲れさま、ありがとう」
…僕の傍に来たマナに…僕は小声でこっそりと言い…
そして…
「アレンくん!神田はっ!?」
…そう言ってこちらへと駆けてくる…レディーリナリーと…その後に着いてくるトマに…
「神田はここです…」
…少し退いて…恐らく二人の位置からは、死角になっていて見えなかったんだろう…僕の後で横になる神田を振り返り…
「…かなりダメージが深いみたいで…まだ意識が…時々は戻るみたいですけど…それもかなりあやふやなようです…」
…レディーリナリーと神田を…交互に見ながら…そう説明した…
―続く―
―あとがき―
皆様、お久し振りですRINです。
お待たせ致しました、久方ぶりの『…ディスティニー…』です。
本当に長らくお待たせしてしてしまいました。
…冒頭は書けてたんですけれど…本文の方がなかなか仕上がってくれなくて…この23話は何度も書き直しました…
…大体のプロットは出来てるのになんでこんなにかかってしまったのか…RIN自身にも分かりません…
…本当に申し訳ありませんでした…<(_ _)>
…現在の体調が体調なので更新ペースは遅いかも知れませんが…次回からはこんなにはお待たせせずに済むようになると思います…
―それではまたの機会に―RIN―