…廃墟となった地下都市に…どこからともなく流れる美しい旋律…

 「……もうすぐみたいだね…マナ…」

 …聴こえる『それ』は『彼女』の歌声…

 ―ただ一人の人に捧げられた…『彼』の為だけの『彼女』の『歌』…

 …それを聴きながらアレンは思い出す…先程『遠見』で垣間見た…二人の姿を…

 …そして思いを馳せる…

 …『似ている』と思った…その『想い』の『形』に…


 
…ディスティニー…
           ―マテール編―
                    ―34―
  


 ―「泣いてるのか…? ララ」―
 歌う『彼女』へ向けられた問い…

 …『彼女』はその声に振り返り…
 ―「変なこと聞くんだね グゾル」―
 …すぐ傍にいるその『人物』に言う…

 ―「何か…悲しんでいるように聴こえた…」―
 …『ララ』の言葉に『グゾル』はそう告げ…

 ―「私は人形だよ…?」「グゾル」― 
 …『グゾル』の言葉に『ララ』はそう疑問を告げる…

 …『何故そんな事を言うのか?』と言うように…

 …けれど…そう言った『彼女』の表情(かお)は……

 …『遠見』で…その『光景』を視ただけの『僕』にも…『哀しそう』に見えた…

                                       ―続く―

 ―あとがき―
 皆様どうもお久し振りです。漸く今回からマテール編は『ララ&グゾルサイド』に突入です。
 さてアンケート結果により『神』シリーズは『今月』の『本館更新優先作』と言うことになりました。
 …と言っても…実は『最優先』は別にあるのですが…
 …じゃあなんで今回『コレ』を入荷なのかと申しますと…体調不良やらスランプやらが重なっているので既にプロットの出来ているものしか書けなくなっているだけです(ダメダメですね)
 
 …えー…最優先は現在構想を練っている真っ最中です…
 …プロットさえ決まったら多分アッと言う間だと思うのですが…

 ―次回…漸くアレンが『二人』の所に着くと…思います…
 …ちゃんとそこまで進むと思います…たぶん…

 そしていよいよ『…ディスティニー…』マテール編はクライマックスを迎えます。

 …そろそろ次のエピソードにも着手したいなぁと思っています。
 …ただ…プロットはできてるのにサブタイトルが決まらないのでちょっと困ってます…(マテール編終了前後から連載開始したいなぁと思っていただけにキツイです…)

 ※今回は久方ぶりに『家出少年の事情』も入荷します。第7話になります。


                             ―それではまたの機会に―RIN―